中国が原油禁輸したら平壌は3カ月で干上がる 「究極の制裁」は実行可能か | 戦車兵のブログ

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軍事的解決じゃなく経済的に苦しめ解決しようってやり方ね。


ただ、支那は信用できないし支那が見捨てればロシアが出て来る共産主義って奴はどこまでも世界の悪だね。


【久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ】ではその辺のことを解説してくれている。



以下産経ニュースより転載



 北朝鮮危機は最高潮に達した。次に米トランプ政権が取る対北政策は何なのか。


過去、米国が実施して最も効果的だったのは国際金融市場から北朝鮮を閉め出す金融制裁(バンコ・デルタ・アジア=BDA方式)だった。


対北制裁ではもうひとつ、「究極の制裁」といわれるのが中国の原油禁輸。


まだ実行されたことはないが、中国原油が止まれば北朝鮮は3カ月で干上がるとされる。



北朝鮮は今月19日から平壌市内でガソリンの販売制限し始めており、備蓄を開始したともみられている。米国は中国を動かせるのか。




原油備蓄は3カ月




 北朝鮮の中国からの原油輸入は年間約50万トンで北朝鮮の軍事、輸送、発電で使用する原油の90%を超える。


不足分への対応として近年、ロシアからの輸入が増えているとされる。



特に軍事は中国産の原油に依存しており、軍用機、兵器、軍用車両など中国の原油禁輸が実行されれば、戦闘も軍隊移動も止まり、北朝鮮には戦争はおろか軍事挑発も一切できなくなる。



■バンコ・デルタ・アジア(BDA)■ マカオにある銀行で、北朝鮮の米ドル札偽造などへ関与した疑いがあるとして、米政府が2005年9月にBDAを「資金洗浄の主要懸念先」に指定。



マカオ当局が北朝鮮関連の口座を凍結した。


北朝鮮では近年、商売で資本を蓄積した金主(トンジュ)と呼ばれる小資本家が活動中で、彼らは全土でガソリンスタンドを経営しているが、そのガソリンスタンドで今月19日から突然、ガソリン販売の制限が始まった。




AP通信によると、平壌市内のガソリンスタンドで車が行列をなしているという。


米国の北朝鮮ニュースサイト、NKニュースも先週3日間でガソリン価格が83%急騰したと報じた。



この値上がりは原油の備蓄対策ではないかと観測されている。



中国メディアが、北朝鮮の軍事挑発への警告措置で中国が原油供給を「大幅縮小」する可能性を取り上げているからだ。



 朝鮮人民軍の原油備蓄は約3カ月とされる。


中国が原油の全面禁輸に踏み切れば、混乱回避から国境封鎖なども伴うだろう。



まさしく北朝鮮にとっては生存に関わる制裁だ。



全面禁輸に至らない一時的中断や制限でも、北朝鮮には国家システムの崩壊につながりかねない大打撃となる。



中国の北朝鮮向け原油は中国東北部の大慶油田産で中朝国境をパイプラインで送られてくるが、この原油はパラフィン成分が多いため、一度止めると固まってしまい、復旧が困難とされている。




米中の対話はどこまで?



 現在、中国は米国の軍事介入を最も警戒している。



 共産党機関紙「人民日報」の姉妹紙「環球時報」は社説で「米韓両国の軍隊が38度線を越え北朝鮮を侵略し、北朝鮮の政権を転覆させようとするなら、直ちに軍事介入を行う」(今月22日付)とした。



ただ同紙は、今後の核実験やICBMなど北朝鮮の一線を越えた挑発には、米国による「核施設への『外科手術的な攻撃』」を中国が容認することも示唆している。 



 こうした報道は、この間の米中首脳の会談で、北朝鮮に対する双方の“レッドライン”についての認識を確認したことを思わせる内容だ。




 中国はいまのところ原油禁輸について「北朝鮮で人道的な災害が起きないレベル」(環球時報)と限定的に止めることを前提にしているもようだ。



 過去、中国は2003年の第一次核危機(北朝鮮がプルトニウム抽出)で一度、原油供給を完全に中断したことがある。



だが、数日間で供給を再開した。理由は北朝鮮からの猛反発だったとされるが詳しくは分かっていない。



だが当時は首脳交流が正常だった胡錦濤・金正日時代だった。



中朝の冷却化が著しい現在の習近平・金正恩時代とは著しく事情が異なる。




 中国の原油禁輸と米国の金融制裁という最高レベルの対北制裁が実行される場合、そこには米中関係のパワーバランスが大きく影響することになる。



 米国が2005年に行ったBDA方式は、北朝鮮がBDAをマネーロンダリングに利用しているとして、米財務省がマカオのBDAを指定。



米金融機関と取引ができなくなったBDAでは取り付け騒ぎが起き、マカオ当局がBDAの北朝鮮口座を凍結、世界中の金融機関が北朝鮮と取引を避けて北朝鮮が悲鳴を上げるに至った。



米国が中国に北朝鮮への強い制裁を迫る場合、米国がマカオのBDAを「マネーロンダリングに加担している」と指定したように、北朝鮮と取引のある中国の主要金融機関をこのセカンダリー・ボイコットに指定することも可能だ。



BDAが混乱したのと同様に、中国の金融界が北朝鮮口座のために打撃を受けることになりかねない。


 米中関係が最終的な対北制裁を担う。米国が中国を動かし、原油中断や金融制裁で北朝鮮を封じ込められるのか、国境封鎖も含めて人(国境)、モノ(原油)、カネ(金融)がカギとなりそうだ。(産経新聞編集局編集委員)





■セカンダリー・ボイコット■ 制裁対象(国)との取引を続ける第三者(国)の企業や金融機関も、制裁の対象とする措置のこと。


米国のイランに対する経済制裁でも採用された。


「セカンダリー・サンクション(二次的制裁)」とも呼ばれる。



(産経ニュース)





中国の北朝鮮向け原油は中国東北部の大慶油田産で中朝国境をパイプラインで送られているが、停止することは出来ないらしいね。


このパイプラインを停止すると原油が凝固してしまい使えなくなるという。


ということは実質原油の停止はないということだ。


北朝鮮は昔からロシアと支那をうまく渡り歩き経済的援助を受けて生き延びてきた国だ。


ロシアは今もアジア進出を狙っていて経済的面で北朝鮮を支えている。


朝鮮戦争では戦闘機とパイロットはソ連軍人だったし、支那は義勇軍を北朝鮮に出したし、そういうパワーバランスがあるからこそ北朝鮮なんて国が滅びもせずに生き残っているのだ。


ただ核兵器を弾道ミサイルに搭載して打ち上げるようなお痛をしたら拳骨を誰かがしないと戦争になっちゃうけどね。