「機雷確認、処分可能!」 ドーーンと上がる100メートル級の水柱 海自の機雷掃海訓練に密着 | 戦車兵のブログ

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海上自衛隊の掃海部隊は精鋭だと聞くが、命懸けの訓練だね。


以下産経ニュースより転載





 国会で論戦が続く安全保障関連法案。安倍晋三首相が、集団的自衛権を行使すべき事例として挙げているのが、中東・ホルムズ海峡での機雷掃海だ。




海上自衛隊は6月24日、実機雷を使った掃海訓練を報道陣に公開した。





 先の大戦で激戦地となった硫黄島(東京都小笠原村)。




その沖合約500メートル地点に、「やえやま」「つのしま」「なおしま」など海上自衛隊の掃海艦艇7隻が展開する。



やがて1隻の掃海艇から小型ボートが出た。海面に浮かぶボーリング球のような物体に約30メートルの距離まで近づく。




 「機雷確認。処分可能」





 ボートから掃海艇に無線が入った。




 「処分実行!」






 掃海艇から許可が下りると、ボートから1人の潜水員が海に飛び込む。機雷に近づくと爆薬をセット。



入れ替わるように別の潜水員が爆薬に時限式の点火具を取り付け、ボートは安全な場所まで退避した。



 5分後、約100メートルの水柱が上がる。ドーーン。




地響きとともに腹の底まで響く轟音(ごうおん)が500メートル離れた硫黄島の陸岸に届く。



機雷は無事に取り除かれた-。



 国内での機雷掃海訓練は青森県の陸奥湾などで年4回行われるが、本物の機雷を使い、爆破処理を行うのは硫黄島での訓練だけだ。




 訓練を指揮する岡浩・掃海隊群司令は「本物の機雷を扱うことは技術的にもメンタル的にも重要」だと強調する。



 掃海方法は敷設された機雷の種類によって変わる。代表的なのは、海底で重りの役割を果たす係維器と爆発する機雷をロープでつないで、任意の深度に仕掛ける「係維機雷」の処分だ。



 掃海艇は約500メートルの係維掃海具を曳航(えいこう)しながら、係維機雷付近を通過する。



掃海具には一定の間隔でカッターが備え付けれている。




その掃海具が係維機雷のロープを巻き込むと、カッターでロープが切断され機雷が海面まで浮上する。





 機雷を船上から銃撃処分すればリスクが低い一方、波が高かったり、潮の流れが早い海域には適さない。


仮に銃撃が成功しても、機雷が想定通りに爆発しないこともある。




 確実な処分を優先する場合は、水中処分員による爆破を選択する。硫黄島で公開されたのは、まさにこのシーンだ。




 水中処分員には体力、知力、精神力を備えた精鋭隊員が選抜されるが、生身のまま機雷に接近するのは、命を落とす危険も伴う。




 それでも、「シーレーンは生命線。機雷の脅威を除去することは、わが国の安全の確保につながる」(岡氏)との覚悟のもと、日々、粛々と練度の維持向上に努めている。




 訓練の最後に、国会審議で注目を集めるホルムズ海峡での機雷掃海は可能かと海上自衛官に尋ねると「能力的には問題ない」と即座に返された。ただ、こうも続けた。




 「任務が集団的自衛権か個別的自衛権かは政治が決めることだが、国民の理解だけは必要だ」(石鍋圭)




(産経ニュース)




最近の報道を見ると「戦争法案」だとかネーミングに悪意しか感じない。



そんな中、懸命に訓練をしている人達がいる。



自衛官に遺書を書かせたと悪意に満ちた報道に憤慨もしたが、危険な任務は訓練でも事故が起きる場合もある。



遺書はそういう覚悟のもと訓練に臨み、遺書がそのまま遺書にならないよう覚悟と油断や怠慢、不注意で事故が起きないよう気持ちを引き締めるという意味あるのだと思う。



そしてそういう覚悟もない者が自衛官になって何ができるだろう?



法整備をしっかりして現場の自衛官の判断や行動に支障のないように政治はしっかりして欲しい。