発煙弾発射筒というのが戦車にはある。
通称「発発」。
戦車の砲塔の左右横にあるのが発発。
何をするものが解るかな?
74式戦車に装備された、74式60mm発煙弾発射筒
発煙弾を発射する発射筒です。
筒ですね。
下の画像の筒の蓋が赤い時は発煙弾が装填されています。
発煙弾発射機(smoke grenade dischargers:スモーク・ディスチャージャー)とも呼ばれ、軍用車両などに装備されている煙幕を張るための装置で、世界各国の戦車や装甲車などに装備され、防御戦闘時に敵の視界を遮ったり、随伴歩兵の進撃を支援したり、ミサイル防御に用いられたりと用途は様々である。
大きさは各国で様々であり、40-81mmぐらいまである。
戦車などには複数個まとめた状態で外装されており、車内からの操作で発射される。
近年では、レーザー検知装置と連動して自動発射される物もある。
10式戦車の76㎜発煙弾発射機I型の発煙弾発射の瞬間。
こんな感じで飛び出します。
次の瞬間・・・。
派手に破裂します。
きれいです。
でも・・・、一瞬ですね。
黄燐発煙弾は内蔵の黄燐(White Phosphorus:訳は白燐もしくは黄燐)が酸素に触れると発火し発煙するという特性をいかし、砲弾内に少量の爆破薬を内蔵した破裂式の発煙弾です。
煙がもくもく出ます。
煙幕ですからね。
敵から姿を隠します。
しかし・・・、黄燐が燃えるので風向きで近くの枯葉とかも燃えると野火になります。
そうなると戦車から土工具の円匙を外し、消火作業に出動です。
こんなの身体に付いたら燃えてしまいます。
映画「フューリー」で戦車砲で白燐弾を建物に射撃するシーンがありましたね。
今の自衛隊の戦車砲弾にはありませんが、戦車砲用としては61式戦車の90㎜戦車砲用に黄燐発煙弾(M313WP)が過去にありました。
発煙が主な利用ですが、燐の自然燃焼による焼夷効果も持っているために焼夷弾的運用にも積極的に使用されていたそうです。
「煙の用法」という教範がありましたが、戦車部隊も身を隠す方法として煙を使います。
上の74式戦車の画像は少し排気煙をいじって煙をもくもく出しています。
エンジンの不調だなんて書いてる本もありますが、とんでもありません。
煙も戦術の一つなのです。
アパッチには効かないそうですが・・・・・・・。
普通科出身のブロガーさんが煙を使った訓練の話を書いてあったのでなんとなく発発の話を書いてしまった。