NHKのドラマ「坂の上の雲」第2部を見た。
司馬遼太郎の名作の映像化である。
第2部の最終回は軍神広瀬武夫中佐を扱った。
広瀬少佐(戦死後中佐に昇進)は旅順港閉塞作戦に2度に亘り指揮官として参加。
2度目の閉塞作戦で戦死した。
その際、汽船を沈める際に部下の杉野孫七上等兵曹(戦死後兵曹長)が行方不明になり数度も船内くまなく捜索をした。
唱歌として後に「広瀬中佐」にも「杉野のはいずこ 杉野はいずや」と唱歌にもなりました。
この歌は今は亡き祖母が、私が子供の頃に歌ってくれたのを覚えています。
今のようにインターネットで検索して歌が聴ける時代じゃありませんから、「廣瀬中佐」の歌は祖母が歌ってくれたのが初めて聴いたものでした。
ドラマを見て、そんなことを思い出しました。
現在、広瀬中佐の出身地ではとても扱いが悪いそうで、「軍国主義者、右翼」などと称していると聞き及んでいます。
その話を聴いたのが随分前でしたが、今でもそうであると思うと腹が立ちます。
最近書店でも軒並み「広瀬中佐」の本が出版されていますが、評価が変わらんことを祈ります。
杉野兵曹長は生きていたとの伝説があります。
かなり長生きしていたそうで、満州ではよく講演会を開いていたといろんな本に掲載されています。
真相は分かりませんけどね。
それにしても明治の軍人は偉かった、自分の立案した作戦を自ら陣頭指揮を執り、広瀬少佐のような将来を嘱望されていたような人物に指揮官として決死隊に参加させた。
ロシア軍人も騎士道精神があり、広瀬少佐の遺体を手厚く葬った、共産主義のロシアとは全く違うね。
司馬遼太郎の「坂の上の雲」には賛否両論あるが、面白い小説だからこそ、後々まで読み継がれドラマにもなり、埋もれていた日露戦争に焦点が当たった。
その1点を考えても、「坂の上の雲」は日露戦争を語る上でなくてはならない本だと思う。
乃木希典の崇拝する者の意見としては、異端視されるが司馬遼太郎も私も元戦車乗りである。
それに面白い「小説」という評価をして批判されるいわれはないでしょう。