この日は夏休みに入る前日だった。



休み時間。


あつし「なぁ~みんなに提案があるんだけど?」



みおな「なに?」



そこには、みおな、さくら、ねる、あすか、ななせ、おぎゆか、よだっちが集まっていた。



あつし「俺、みんなと旅行がしたいニコニコ



みんな「え?」



あつし「楽しい思い出作りたいんだよニコニコ



ねる「…………」



ねるはあつしの狙いがなんとなく分かっていた。


さくら「休み取れるかな?」



ななせ「3日ぐらいなら大丈夫じゃない?」



あつし「いや、1ヶ月!?


みんな「え?」



よだっち「さすがに1ヶ月は無理だよ!?



あすか「無理だね。」



あつし「無理かぁしょぼん



みおな「でもなんで1ヶ月?」



あつし「日本一周がしたくて…。」



みおな「そうなんだ……」


その話はそれで終わったのだが、数日後。



あつしたちは仕事などで勉強遅れが発生し、学校にいた。



みおな「あつし!?



あつし「なに?」



みおな「日本一周旅行しようニコニコ



あつし「え?」



よだっち「奇跡だけど、8月の1ヶ月休みが取れたの!?



あつし「マジで?」



ななせ「うんニコニコでも他のグループが分からない。」



さくら「私とおぎゆかも1ヶ月休みが取れたの!?



ねる「私もとれたよ!?



あつし「すげ~………」



あつしはそう言いながら、実際はあつしが根回ししたのだった。



そして8月になり、あつしたちは日本一周旅行をした。



だが、このとき予想よりも早くあつしのガンは進んでいた。



そして9月になり、また学校が始まった。



担任「みんな元気そうだな。早速だが、ちょっと残念なことがある。」



みおな「なんだろう?」



さくら「ってかあつしは仕事かな?」



担任「実は……あつしくんがしばらく休学することになった。」



みんな「え?」



ななせ「何でですか?」



担任「あつしくんは今、入院してる!?



みおな「入院?嘘でしょ?」



ななせ「またあれじゃない?またけんくんの方じゃない?」



ねる「みんなごめんしょぼん



さくら「ねる?」



ねる「今回は本当にあつし自身なのしょぼん



みおな「なんで?」



よだっち「教えてくれるよね?」



ねる「………あつしは夏休みに入る前から…ガンになってたのしょぼん



よだっち「ガンに……」



ねる「けんくんのこともあるから、私はいとこだし、話は聞いてたしょぼん



さくら「だったら何で早く言ってくれなかったの!?



みおな「あつしが言わないでと熱望したんだね?」



ねる「うん。」



さくら「どうして……」



ななせ「私たちに心配かけたくなかったから。」



あすか「あつしらしいね。」



ねる「それで……先生!?これを……」



担任「これは……」



ねる「退学届です。あつしと私の!?



みおな「え……」



よだっち「なんで……」



ねる「故郷に戻ることにしたの!?みんなに相談しなかったのは本当に悪いと思ってる。でも……これだけは信じて!?あつしはみんなを嫌いになったりしてない。」



みんな「…………」



ねる「むしろ……あつしはこっちにいたら…みんなの仕事に支障が出ると感じたのしょぼん



ななせ「だったらなぜ…ねるまで?」



みおな「けんくん…だよね?」



ねる「うん……あつしが入院してるとき見れるのは私しかいないから。」





つづく。
そしてあつしは3日間の検査入院を迎えた。



その頃学校では…



みんなに先生からあつしは用事のため、数日休むと伝えられた。



みおな「用事のためってなんだろう?」



ねる「仕事じゃないの?」



さくら「………ねえ、あすか。」



あすか「なに?」



さくら「あすかはあつしと仲直りしたくないの?」



あすか「…………何で?さくらたちが……ううん。何でもない。」



あすかはさくらたちを責めることができなかった。



そしてさくらたちも何も言えなくなった。



それから5日後。



あつし「おはようニコニコ



みおな「あつしニコニコ



あつしは学校に来たのだ。



あつしはいつものように笑顔だった。そして……



あつし「あすか。おはようニコニコ



あすか「………え?あっ…うん。おはよう……」



あすかはびっくりした。それは周りにいたみおなたちもだった。



あつし「ん?みんなどうしたの?」



みおな「え?あっ…何でもない。ってか用事のため休んだのはなぜ?」



あつし「まぁ…ちょっと忙しくてねニコニコ



あつしは嘘をつくしかなかった。



その時!?



あすか「………はい。」



あすかは一冊のノートをあつしに渡した。



あつし「え?」



あすかはその後何も言わず教室を出た。



あつしはノートの中身を見た。



ななせ「これってあつしが休んでた時の授業内容だよ!?



あつし「あすか……あれ?」



最後の方にメッセージがあった。



あすか「今まで本当にごめん。私もまたあつしと仲良くしたい。あつしが嫌ならそれでも構わないけど……体だけは大切にしなきゃダメだからね!?



あつしは涙ぐんでいた。



みおな「あつし?」



あつし「あのバカ……」



あつしはあすかを追いかけて………



あつし「あすか!?



あつしはそう言って、あすかが振り返った瞬間、抱きしめた!?



あすか「ちょっとあつし……!?



あつし「俺の方こそごめんなしょぼん



あすかも涙ぐんでいた。


あつし「また仲良くしようしょぼん



あすか「うん…しょぼん



みおな「よかった…」



さくら「そうだね…」



ななせ「これでみんな元通りだね…ニコニコ



さくら「うん…ニコニコ



それから1週間が経ち、あつしはまた病院にいた。



医師「あつしさん。やはりガンです。しかもだいぶ進んでます。」



あつし「………手術すればなんとかなりますか?」



医師「今のところはまだ手術でいけます。ただもう秋には手術も出来なくなるかもしれません。」



あつし「そうですか…ニコニコだったら早いうちにやりたいことしなきゃダメですね!?



医師「え?」



あつし「みんなと楽しい思い出を作りたいんですよニコニコ



そして翌日……。



この日はあつしも含めてみんな学校に来ていた。





つづく。
さくら「それであつしはどうするの?」



あつし「どうするの?って何が?」



さくら「………あすかのことよ!?



あつし「………どうしろと?」



さくら「…………」



さくらは何も言えなくなった。



あつし「………仲直り出来たら幸せかもな。だけど、仲直りできる人とできない人もいるんだよ。」



さくら「そうね……。でも私は2人が仲直りできると信じてる。」



あつし「………信じてるかぁ。俺には絶対ないな。」



そう言って立ち去ろうとした時!?



さくら「そうやって逃げるの?」



あつし「…………さくらに俺の気持ちなんか分かんないよ。」



そう言ってあつしは立ち去った。



さくら「………あつしのバカ…しょぼん



おぎゆか「あの…何か過去にあったの?」



さくら「いろいろとあったよ。でも……とても辛かったことばかり…しょぼん



おぎゆか「よし!!だったら私が……」



さくら「それはやめて!?


おぎゆか「えっ?」



さくら「ごめん。同じクラスだから助けたいのは分かる。でもこれは当事者たちの問題なの。」



おぎゆか「私がでしゃばったらダメだね。ごめん。」



その頃あつしは配達を終わらせ、病院に行った。


このときあつしは医師から呼ばれていたのだ。



あつし「すみません。ちょっと遅くなりまして。」



医師「構いません。あつしさん…。単刀直入に言います。明日から3日間検査入院してください。」



あつし「え……」



医師「………癌かもしれません。」



あつし「………癌かも?嘘ですよね?」



医師「そのためにも詳しく検査しましょう。」



あつし「………嫌です。」



医師「嫌って……このまま本当に癌だったら大変なことになりますよ!?



あつし「………今、離れたくない人たちがいるんですしょぼんだから高校を卒業するまでは……」



医師「気持ちは分かります。ですが……もしこのままだったら、卒業するまで、悪化しないとは限らない。悪化したら、卒業どころの話じゃなくなります。」



あつし「……………分かりました。でも検査して癌だったとしても治療は卒業するまで受けません。みんなに迷惑をかけたくないしょぼん心配もかけたくないしょぼん



医師「それは進行次第です。」



その後。あつしは知り合いの弁当屋の人、そして……ねるだけに話した。



ねる「………分かった。とりあえずみんなに隠し通せばいいんだね?」



あつし「ごめん。いとこのねるにしか言えないことだから。」



ねる「けんくんのこともあるしね。」



あつし「うん。」



ねる「でも……本当に大丈夫なの?」



あつし「大丈夫ニコニコたいしたことないよニコニコ



ねる「…………違うよ!?確かにあつしの体も心配。でも私が言いたいのは……」



あつし「あすかのことかぁ?」



ねる「うん。分かってるよ!?2人のことだからあまり言えないけど、本心は私もさくらたちも仲直りしてほしいと思ってる。」



あつし「…………」



ねる「変だよね?私たちが引き裂いてしまったのに……しょぼん



あつし「あれはねるたちのせいじゃない…。」






つづく。