あつし「昔もう何年前かは忘れたけど、衝撃的な事があったんだ。えっ……と…」


こじまこ「まこでいいですよニコニコ


あつし「そう。まこが生まれたばかりの頃。突如病院から消えたんだ。」


なこ「え?」


あつし「正直俺もあまり覚えてないんだ。俺が小学校に入ったばかりだったと思う。でもこれだけは覚えてる。両親はずっと泣いてたことを。」


こじまこ「………。」


あつし「でもどうやって俺たちのことを?」


こじまこ「私の家族に弟がいます。その弟が輸血が必要になったとき、血が繋がってないことを知りました。それで両親に問いただしました。そしたら私は養子だったと。」


あつし「そう……。」


こじまこ「それからいろんな人に聞いたりして、ようやく分かったという訳です。」


なこ「それでどうするの?」


あつし「なこ。どうするの?って決まってるだろ?俺たち兄妹なんだから。」

なこ「………。」


こじまこ「無理ないですね。いきなり姉なんです。って現れても心の整理がつかないですよね。じゃあ私はこれで…」


なこ「待ってください。」


こじまこ「え?」


なこ「心の整理がつかないです。でもいてください。たった3人の血の繋がった家族なんですよね?」


こじまこ「なこちゃん…。え?たった3人?」


あつし「両親は死にました。」


こじまこ「え?」


あつし「…………」


なこ「ごめん。私宿題しなきゃ…。あっ片づけ…」


あつし「俺がやるからいいよ。」


なこ「でも……」


あつし「大丈夫だよ。こんな状態でもニコニコ


なこ「うん…。」


なこは自分の部屋に行った。


まこ「聞かせてください。」


あつし「うん。あれは5年前。なこが小学3年。俺が高校1年の春だった。学校から帰ってきた俺はなこの泣き声がして、駆け寄った。そこに両親の遺体があった。殺されてたんだよ。」


まこ「え……」


あつし「未だに犯人は捕まってない。」


まこ「そんな……あつしさんはどうして?」


あつし「俺がこうなったのは事故だよ。高校を卒業してすぐに、列車脱線事故でね。半身不随になっちゃった。」


まこ「半身不随に?」


あつし「うん。就職先に向かう途中でね。」


まこ「じゃあ今は…」


あつし「仕事してるよ。その就職先でニコニコ優しい方ばかりだから。」


まこ「そうなんですか。」


あつし「お願いがあるんだ。両親のことはなこの前ではあまり言わないでくれ。俺もかなり辛いけど、一番辛いのはなこだから。」


まこ「はい。」






つづく。