9月30日に起きたスマトラ沖地震による被害報道には心が痛みます。
インターネット上で主だった今世紀の地震を見ると、
2008年6月14日 岩手・宮城内陸地震
2008年5月12日 四川大地震
2007年8月16日 ペルー地震
2007年7月16日 新潟県中越沖地震
2005年10月8日 パキスタン地震
2004年12月26日 スマトラ島沖地震
2004年10月23日 新潟県中越地震(新潟県中越大震災)
2001年1月26日 インド西部地震 - グジャラート州
2001年1月13日 エルサルバドル地震
これらの地震を含め、その他の地震によっても多くの犠牲者がでました。
地震の犠牲者の多くは倒壊した建物の下敷きになった方々が
大変多くいらっしゃいます。
自動車やゲームなどと同様に日本の優れた耐震技術を世界に
広められたら、これらの被害者のなかで救われた人も多く
いたのではないでしょうか。
先月、築35年の鉄骨4階建ての共同住宅の調査を行ないました。
防水や外部仕上状況は劣化が進んでおりました。
一方、耐震性に関しては「揺れやすいけれど倒れ難い」という結果でした。
線形応力解析では非常に柔が強度上はほぼ問題がなし、
非線形解析結果はほぼ現行建築基準法を満たしているという良い結果がでました。
(線形、非線形の何れも柱は健全で、一部の梁材に曲げ降伏が見られました)
旧耐震の建物は弱いと一般的に言われます。
しかし物件によってはこのような結果がでることもございます。
私共、建築技術者の大先輩から現在に至る設計者や施工者のたゆまぬ努力に
敬意をもって、先入観を持たずにホームインスペクターの業務を行なって
行くべきだとあらためて思いました。
ホームドクター㈱ 林 郁生