改めて。
先ずは入校おめでとう。
この課程は自衛官妻候補生基本課程といい、自衛官妻候補生の諸君に、主として自衛官妻として必要な知識を付与するものである。
家事全般、育児、夫の操縦といった実技は、実技課程においてたっぷりと学んでいくので、先ずは知識をしっかりと吸収して貰いたい。
実技課程は、5丁目の薫(62才)さんだ。
噂話大好き、ゴミの分別にもうるさく、ご近所の買い物状況などにも詳しい方である。
心するように。
では早速課程を開始する。
昨日書いたように、女性は結婚を機に夫の任地へと転居することが多いと思います。
任地が、例えば都内などの交通に便利な場所であれば車はまず不要です。
ところが、空自のレーダーサイトに代表されるような僻地の場合には、買い物に車が必要になります。
尤もサイトの場合は、官用車(マイクロバス)で通勤できる場合もあるので、一家に1台でも大丈夫でしょう。
逆に地方都市などで、駐屯地や基地から若干距離のある場所の官舎に入居している場合は微妙。
バス便は退庁時(残業時)のことを考えると、出来れば避けたい。
そうすると、自転車、バイク辺りになるでしょう。でも、雨の日が…。
官舎近くにショッピングモールや、商店街があれば、自転車(徒歩だと帰りの荷物が辛い)か車になりますね。
夫婦だけですと車は軽自動車でも十分ですが、お子さんが一人生まれ、二人生まれ、三人、四人、五人…となると、セダンタイプは辛くなりますね。
子供の乗り降り、買い物の荷物の積載、卸下を考慮すると、もう少し大きめの車が便利ということになります。
そうなると、どうしてもミニバンタイプの大きめの車を購入するようになりますよね。
幹部は司令部(都心部)と部隊(地方)を行ったり来たりしますが、曹であれば部隊勤務が主ですから、交通の便が余り良くない官舎に住まざるをえない場合もあります。
場所によって、世帯によって、夫の通勤用と家庭用の2台装備という場合もあります。
子供の習い事や病院、その他諸々の送迎にはやはりミニバンなどの車種になるのかな。
それを操縦するのは、誰か?
そうです、候補生である貴女である。
それぞれの実家への帰省の際、車で帰るのであれば、貴方お願いね♥️でもいいですが、安全運転などを考慮すると、奥さまも運転していただいた方が、時間の短縮になりますよね。
ちなみに、関東から九州へ、夏季休暇の際に車で移動という隊員もいます。
ミニバン、車の大きさに腰が引ける女性も多いんですが、乗ってみれば意外と見切りも良く、普通自動車よりよほど車両間隔を掴みやすいです。
候補生の皆さん、まずはやってみましょう、機会があれば。
官舎を出て、マイホームを建てたとき、その場所によっては、一人1台態勢になる可能性もあります。
場所と予算によりますが、鉄道の駅に近く、本数が多ければ状況は大きく変わります。
けど、駐屯地や基地の場所を考えると、絶対に1台は必要でしょうね。
例外として、都心部での勤務が多い隊員(その代わり激務で泊が多い)や、職種上都心部勤務が多い隊員は都内に住むことも可能ですが、その分住宅がお高いです。
車を運転する際、安全運転を心掛けている方は多いと思います。
当たり前ですよね。
ですが、安全運転だけでは事故を避けることは難しいんです。
車に関して、買うなら新車という方も多いかもしれませんが、車買うなら新車と決まっている訳ではありません。
いわゆる新古車(登録だけした新車)は、かなりお買い得ですし、拘りがなければ中古車だって良いわけで。
とにかく、車が必要になる環境においては、候補生諸君も車を運転する機会が多くなるでしょう。
保険関係、自衛官はもれなく任意保険に加入しています。
保険金が降りないケースを知っておくことは結構大切。
ドライブレコーダーも、後方警戒レーダーサイトも兼ねて、後部にも装備しておくと精神的に安心感が増します。
煽り運転、自衛官なら直ぐ制圧できる隊員が多いですが、やりません。
何故か?
これは課題とする。
分量はA3で10枚以上。(厳守)
なお、ポイント数は80ポイントとするので、間違いないように。
そして最後に。
自衛隊は民間企業より、教育に割く時間が多いのが特徴の一つ。
営利企業と比べること自体如何なものかという意見もありますが、企業も製造現場(工場)では安全教育などに時間を割いています。
自衛隊の教育では、火災予防運動に合わせた防火教育や、実際に消火栓を使って放水をしたり、交通安全週間では、JAFの協力を得て衝突体験等を行ったりしています。
従って、安全系の知識は皆さんよりはるかに豊富。
消火器、使ったことありますか?
手順は分かりますか?
自衛官は皆知っている。(はず…。)
我が家は、消火器の変わりにスプレータイプの消火器?を装備しており、1個はガス台の反対側に。
もう一個をガス台から離れた場所に設置をしています。
使わないという自信はありますが(配慮してますから)、そうはいっても万が一ということもあるので、予備も含めて配置しています。
車の運転においては、防衛運転を心掛けるように教育をしています。
安全運転は交通法規を守ることです。
しかし、自分が安全運転をしていても、対向車、信号で右折待ちをしている車両など、危険要因が山ほどあります。
いわゆる危険予知を適切に行わないと、対向車(右折車両とか)が突っ込んで来たりします。
このため、事故処理上、10:0で相手が悪くても、自分の車に傷付いたり、自身がムチ打ちなどの後遺症がでるかもしれません。
これに対して防衛運転。
例えばいきなり対向車が右折してきた場合でも、ブレーキを強く踏むとか、エスケープゾーンを瞬時に見つけて回避するとか、後方から来たイケてる車を早めに追い越させるとか、そんな風に事故の要因となる事項を排除して、事故に遭わない運転を防衛運転といいます。
初回であるので特別に連絡事項がある。
なお、これは重要なことなので、全員頭に叩き込んでおいて貰いたいことがある。
自衛官は炭水化物で出来ている、ということ。
次回以降のネタを使ってしまうけども、男、中でも自衛官は大抵炭水化物友の会の会員であるので、ラーメン、焼きそば、チャーハンなど(丼を持たないため、片手で食べられる)が大好き。
腹が減ったという申告に対しては、この中の何れかを出しておけば問題ありません。
以前TVで、護衛艦の喫食シーンを流していましたが、海士がプレートにご飯を山盛りにしているのを見たものは挙手🙋
これ以上は次回以降に講義するので、教官が忘れている場合は、指摘するように。
候補生なんだから、他とは違うのだよ、他とは。
通勤経路上に咲いていた紫陽花。
スマホからの貼り付けです。
妻が綺麗って言ってくれたので掲載。
(ノーリアクションの場合はお蔵入りでした。)
花がもう少し欲しかった。
昨日載せ損ねた私の別荘です。
屋上には警備のための人員が配置されています。(当然小銃(対人狙撃銃かな)を装備)