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 正直、信じられないでいた。
 この前日の夕方まで、仕事で忙殺されていて、
頭から すっかり“AFS”のことが抜けていた。
 そこにきての 大イベントである。

 前日、HFの家でのパーティに参加して 浴びるほど
ビールを飲んだにもかかわらず、

当日、会場に
はやく着いてみた。
 
 今日は、留学生たちの (毎年恒例)体験発表会である。
来岡してからの感想や体験談を述べる機会で、たいがいの
支部では行われている。岡山でも毎年行っている。
また、今年は、京都支部と年間生を一週間交換する
「異地域交換」のスタートと重ねたので、本当に大事な日だ。
 今までいろいろ段取りしてきたが、

そんな僕でも
実感がわかないほどだった。
 でも、ちゃんとわかっている、今日、もう数時間で
京都支部から 年間生5人がくることを。

 ぼーっと過ごして・・・・気がつけば、まわりには
多くの人が集まっていた。年間のホストファミリーも
いろいろな方も集まり、賑わっていた。
まだ実感のないままに、
京都支部年間生 5人がやってきた。
福山支部からも2人の留学生が参加してくれた。

 いや・・・まだ実感がない。
 
 いよいよ時間になった。
 クラースやカーンは、きちんと原稿の準備をしていて、
発表してくれた。トリムは、写真を交えながら、
発表してくれた(カーンも写真を準備していてくれたが、
映像が出なかった・・・残念)。
トリムのことだけ取り上げるのもなんだが、
広島での平和ツアーでの体験も話してくれたのは、
ありがたかった。
 一応、HF経験者として、僕もしゃべった(支部長との約束で)。

 そして歓談の時間になった。
 もう お祭りである。

ことに、
トリムと 福山のエイドリアンは、広島ツアーで
親しくなっていることもあり、
また、京都支部生も 親しいメンバーがいたりして、
さらには、なかなかない交流の機会に、
いろいろなところで 歓談の時間がもたれていた。
 
 異地域交換のホストファミリーの方々を前に、
少し 打ち合わせをし、みんな解散となった。

 毎年、割とうちうち +来客で 体験発表会が
開かれるのだが、今回は、やはり いろいろな方々で
豊かな話のできた。
本当に(良い意味でも 悪い意味でも)
賑やかな会となった。

みんな解散し、
いよいよ 岡山生2人が 京都へ向かう。 
他のスタッフは 12月のイベントの打ち合わせがあるため
僕が 見送りにいくことにした。
 (僕の要望は一応伝えていたので)

駅のホームにつき、二人と新幹線を待った。
そのとき、やっと実感がわいた。
 別に 岡山にいるとき しょっちゅう会っているわけでは
ないが、

一週間岡山を離れると思うと
なんか さびしく思えてきた。
 僕一人で見送るからかもしれないが・・・。

トリムは ホストファミリーに誕生日プレゼントとして
買ってもらった カメラを あちらこちらに向けていた。
カーンは逃げ、ホームでカバンをかかえたりした。
 まあ、本気で嫌がっているわけではないのだが・・・。

そうして時間を潰していると、
いよいよ 新幹線がやってきた。

 これから1週間 京都の高校に通う。
 彼らにとって、どんな時間が待っているだろうか。
 
 そしていよいよはじまった 異地域交換。
    大きな問題が起こらなければ良いが・・

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確かに、天気予報は微妙だった。
 それでも、昼から雨か 夕方からか、というレベルだったので、
稲刈りをした後のことを考えるくらいだった。
 
 まさか・・・早朝から雨が降るなんて・・・

 春に田植えをした。その田んぼが実り、いよいよ収穫となった。
 せっかくなので、留学生たちみんなとしたかったのだが・・・
 雨が降ってしまっては、稲刈りはできない。

 でも、全農さんが新米のおにぎりなど準備してくれている。
 みんなも 予定をあけていてくれている。
     ・・・せっかくだから、何か。

そこで、支部長はじめ関係者と 朝から段取りを組み直し、
全員 岡山駅集合、吉備津神社(その日 祭り)、


全農おかやま直販センターへ
そこで 昼ごはんを食べて、センターを見学。
それから、児島の 旧野崎家住宅(塩業)の見学(支部長たっての希望!)。

 小雨ふる岡山駅でみんなが揃った。急な予定変更で、
ちゃんと集まるか不安だったが、何とか 集合。

 吉備津神社は弓道場があり、弓道部のカーン(タイ)はよくくることがある。
今日は 修復が終わったことを祝う祭りで、人がたくさんいた。
吉備津神社にきたことがないメンバーもおり、発見もある参拝になった。

 それから、全農直販へ。 
 部屋が段取りされ、そこで、それぞれが持ち寄ったおかずやお土産を広げ、
新米のおにぎりをほうばった。僕は、トリムのホストファミリーが作って
くれた おかずを頂戴した。
 なんだかんだ歓談したり、食べたり、歓談したり・・・

 そのあと、全農の方から 岡山の野菜果物 の話をしていただき、
センターの現場にいって、加工作業をしているところをみた。
 全農直販は、量販店向けや生協(岡山や中四国)共同購入向けの加工を
行っている。そのときは、りんごの袋詰めや白菜のカットなどをつくっていた。
 共同購入向けは検査があるので、その検査ではねられた商品が
アウトレットとして、安値で販売されていた。
スタッフの一人(大学生 一人暮らし)が思わず 買い物してしまうことも。

 そして、いよいよ、支部長たっての希望で、旧野崎家住宅へ。
野崎家は、塩業で成り立った家で、塩業博物館もある。
それにしてもとにかく大きな家で、 圧倒させられた。
 昔の家の様子や 家具などもあった。
 留学生にとっても なんとな~く伝わったのではないだろうか。

 今回は、とにかく、みんなが集まったことに意義があった。
 春組の2人と 秋組の1人 この3人が揃ったのは、今回がはじめてだ。
 秋組のクラースにとって、 パワフルなカーンにあったことは
ちょっと衝撃的だったのではないだろうか。
 
 たびたび笑いの起こる そんな一日だった。
 僕もちょっとぐったりしたけど・・・元気をもらった。
 
 最後、カーンの提案で、みんなでプリクラをとることに。
 なんか・・・異様なプリクラになったことは言うまでもない。

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僕はずっと遊んできた。
    AFSという場所で遊んできた。

 本当は、「国際交流」とか「国際理解」とか、いろいろと
高等なことを認識しながらしないといけないのだろうが、
みんなの顔を見ると、スパッと消えてしまう。

ただ楽しくなってしまう。

 そんなところに、また一人仲間が増えることになった
――ドイツからの留学生 クラースである。新見の家庭の
受入で、新見の学校に通っている。日本語はあまり勉強
していないが、スペイン語や仏語 英語にもたけ、言語
を覚えるセンスが良い子だ。言葉ばかりでなく、いろいろ
なスポーツや趣味もある、なかなか活発的な子だ。
(僕が選んだわけじゃないのだが・・・)

 来岡し、次の日 説明をうけ、もうその次の日から登校
しているという。本人の希望だったのだが、本当にパワフルな
留学生である。
 その子が、いよいよ本格的に 岡山支部の留学生として始動
する。

 さて、AFSでは、来た留学生に、到着後オリエンテーションと
いうものをする。日本の生活等々は、きてすぐに東京や大阪で
学ぶのだが、あとは来てからの細かいことや、少したってからの
問題点を話し合ったりする。何より、スタッフや関係者との
顔合わせの場でもある。
 僕は仕事等々で少し遅れてきたのだが、そこには、本当に
パワフルさを感じさせる彼がいた。エネルギーが有り余って
しょうがないような感じを受けた。
 
 一応、僕が進行役ということで オリエンをスタートさせた。
 自己紹介からはじめた。
 今回は、タイの留学生は家庭行事があり欠席し、ノルウェーの
留学生 トリムが、ホストファミリーと一緒にきてくれた。あと、僕の
勝手を言って、昨年度デンマークから来ていた留学生のホストファミリー
の息子さんもきてくれた。以前、何かあったら声してくださいと
言われながら、・・・・誘うことがなかった。
 今回は、トリムとも少し家が近いこともあって、誘った。
彼にとっても、トリムにとっても、少し刺激になることも
あるように思って。
 また、以前 ホストファミリーをして下さった林さんが、スタッフになり、
オリエンにも顔を出してもらった。

 自己紹介のあと、クラースにはちょっと長い自己紹介をしてもらった。
 いやいや やっぱり、話しがしたくてしょうがない 感じが
全面にあらわれていた。

「質問はありますか?」「次は?」と繰り返す。
 疲労ぎみの僕としては、そのエネルギーをわけてもらいたい、とも思った。
 
 新見という地にも、家にも、学校にも慣れて、楽しめているようだった。
だいたい、家庭は、他人が自由に出入りするような明るい家庭なので、
彼には合っていたのかもしれない。

 その後、オリエンテーションとして、AFSルールの確認や注意事項を
確認したりした。
 オリエン後、歓談時間になった。僕は、仕事もあるので、ちょっと中座
するように、会場を出た。
 会場に戻ると、トリム・クラース・元ホストブラザーの男組と
奥様組と スタッフ等の女子組と分かれていた。
 最初 奥様組の相談を受けていたが、女子組からお呼びがかかる。

「今度、スノボ みんなで行きたいね って話しになったんですよ」
       ( で? )
「新見の方まで運転お願いします」
       ( こら! )
「雪国育ちだから、雪道も大丈夫ですよね!」
 ( おい おい・・・・雪道運転したことねぇよ )

 そんな話しをしていると、男組は 男組で歓談をしていた。
海外の男子校の雰囲気をかもし出していた。トリムもクラースも
二枚目だから、絵になるのかもしれない。

 意識を女子組に戻すと、こっちはなぜか、
オーストラリアやアメリカの洗濯物の話で
盛り上がっていた・・・・。洗濯や乾燥機の話でここまで
盛り上がったのは、人生ではじめてかもしれなかった。
 
 実はスタッフや関係者が、こうしてダラリと過ごすことは少ない。
だから、なんかうれしく感じた。仲間たちといることを
感じていた。

 
 オリエンを終える前に、クラースのホストファミリーの
小倉さんには、里親の話をしてもらっていた。小倉さんは以前から
プランジャパンで里親をしている。千円程度でも、発展途上国では
大金になる――少額でも里親はできるのだ。そこで、数人の里親
になっている。
 小倉さんは、「やっぱり平和が一番じゃもん」と繰り返した。
 戦争があることがあたり前に思っている子供たちに、
 平和が当たり前な世界があることを伝えたいと。
 子供たちからは手紙が届いたりしている。それがうれしくて
たまらないようだった。
 ほかの アフガニスタン サポート団体にもかかわって
おられるようで、「将来 アフガニスタンでブドウを作ります」と
の宣言。
 「やっぱり平和が一番でしょ」と繰り返すうちに、瞳が潤んで
いくのを感じた。心から 世界が平穏になっていくことを願う
思いが 伝わってきた。

 AFSは、第一次世界大戦のときに、傷病兵の救護運搬をした
レスキュードライバーたちから始まっている。そのドライバーが
アメリカから(ヨーロッパにきていた)留学生たちだったのだ。
 
 とは言え、彼らの後の 一部を引き継いでいる僕は、
ずっと遊んできた。AFSという遊びサークルか何かだと思って
いた。
 でも、歓談の時間に改めて思った。
  いろんな国の人が、こうして遊んで、ほんわかした時間を
過ごすことが出来るようになること
 それが、ドライバーたちが求めた理想だったのではないか、と。

 国際平和とか、難しいことを考えていたら、なかなか
億劫にもなってくるけど。

楽しく そう、楽しく
この ほんわか平和な時間を 増やしていければ、
きっと 広がっていくんじゃないかな、と。

 最後に、僕はクラースと握手をして わかれた。
 これから、奴とも ほんわか 楽しく 過ごしていきたい、と
 
 
 
さて、終わってから、異地域交換の資料を渡すためもあり、
担当者のいる倉敷へ向かった。
 打ち合わせが終わったあと、むしょ~に美観地区が見たく
なって、夜の美観地区を散歩した。
 川のあたりでぼーっとしていると、祇園にいる錯覚を
覚えた。
     ああ、また京都へいきたい