先月末に4G LTE対応のAUのスマホ(KYL21)に替えたので、吉野の山の中でどれだけ実用になるか、昨日テストに行ってみた。というのは、従来、当方は移動運用時はAUのデータ通信専用カード(W05K)を使っていたが、もし4G LTE対応のスマホによるテザリングで、これに替えることができるのなら、W05Kの契約を切ろうと考えているからだ。

ちなみにW05Kは、CDMA 1Xで受信最大3.1Mbpsの下りを売り文句にしているが、伝搬状況が最良の所でも1Mbps以上のスピードは1度も出たことがなく、最高でも900kbps程度しか出ない。しかし、CDMA 1Xなので、相当な山奥でも使用することができ、50~100kbpsでつながるので、SAT NOWや339カスカスの利用程度なら問題がない。

実験に選んだ場所は、大体年に1度くらいの頻度で利用させてもらっている、吉野大峰林道沿いにある新茶屋付近の有名な移動地で、ここではW05Kがギリギリで繋がり、外部アンテナを利用することで50kbps位でネットが利用できる。

昨日は午前中に自宅を出発し、途中、通り道の24010Fの青根ヶ峰でプチ運用を行った後、現地に向かった。途中の24010B市街地に向かう道路との分岐路で写真の様な看板があり、A型バリケードが置かれていた。


しかし、実験予定地まではA型バリケードの地点から2kmもないので、おそらく行けるハズだと考え、(「この先4キロ地点 通行止め」とは書かれているが、立ち入り禁止とは書かれていないので)、A型バリケードをよけて進入した。

すると、実験予定地の約500m手前で、上の写真のような大規模な法面崩壊があった。周りにはそれなりに積雪があるのに決壊箇所には積雪が全くないことから、数週間もしくは数日以内の崩壊のようだ。おそらく4km先通行止めというのは、この崩壊地点からさらに2km以上先のことで、ここの崩壊のことではないだろう。

さすがにこれでは四駆でも乗り越えられずお手上げだ。しかし実験をあきらめるわけにはいかないので、法面崩壊の手前に車をデポして、歩いて実験予定地に向かうことにした。


こうして実験予定地までは500m程を歩いたが、日陰にはまだまだ積雪があり、さらに上り坂なので滑りやすかった。また、一昨年9月の集中豪雨で崩壊し、直したと思われる箇所や、その後の小崩落が散見された。



なんとか実験予定地の有名移動地にたどり着くと、なんと下草がきれいに刈り取られてあり、万年ぬかるみだったアプローチもしっかり整地されていた。おそらく、上の法面崩壊が起こる前の昨秋か今冬に整備したのだろう。


この実験予定地は絶景が楽しめるのだが、生憎昨日は黄砂飛来のピーク日で視界は良くなかった。ここまで徒歩で来たため、PCは持ってこず、スマホだけ持ってきたため、ネットの接続スピードが正確には分からないが、スマホでテストを行ったところ、なんと4G LTEが問題なく接続できる。ANTは2本も立っている。アプリのダウンロードも即OK。軽く10Mbpsは出ている感じだ。これには非常におどろいた。AUの4G LTE恐るべしである。


2~3mずつ少しずつ場所を変えてみると、ANTが1本になったり、0本になったりはするが、この場所では、何処にいてもLTE接続はOKの様だ。
※自宅に帰ってら調べたら、スマホ用のネット接続スピード計測アプリなど何種類もあったので、現地でダウンロードすれば良かった。

実験を終え、再度徒歩で車の所まで帰り、車でA型バリケードをよけた三叉路(24010B)まで戻って、ここでも少し運用した。しかし、この地点ではLTEで接続できないばかりか3Gも無理で、1Xでの接続がやっとだった。それでもスピードは50~80kbpsは確保できたので、SAT NOWと339カスカスにはコネクトできた。

24010B終了後、24010FのLBのリクがあったので、再度青根ヶ峰で少し運用した。ちなみに青根ヶ峰では、従来よりW05Kでもフルスピード出ていたので、4G LTEでも問題なく繋がり、概ね8~10Mbpsのスピードが出ていた。

昨日は実験メインで、少しだけ運用して帰る予定だったが、帰り道の24010Mのリクももらったため、青根ヶ峰から少し下った金峰神社の下の林道沿いの駐車場で24010Mを運用した。ここは山陰な事もあってLTEがカツカツで、時間によってはLTEでも繋がったが、おおかたの時間は3Gでの接続だった。それでもSAT NOWと339カスカスは全く問題なかった。

なんとここではEUから予想外のパイルを受けた。5m竿+ATUでのインチキANTでEUからのパイルは嬉しい限りで、国内SVCは一時中断して猿になってしまった。まさか多数のEU局が24010郡もしくは24010M町を欲しいということはないと思うので、珍IOTAと勘違いされたかとも思ったが、途中HAの局からIOTA NRを聞かれたので、AS007と返したが、その後もパイルは続いたため、あれは何だったのだろうか。

結論として、吉野の山奥でも意外に4G LTEが使える事が分かった。あとは、いつもの27001AでKYL21がW05K以上の接続スピードを確保できたなら、W05Kの契約は切ろうと考えている。

昨日はちょい移動のつもりが、結局本格移動と同じくらいやってしまった。日没後までやるつもりはなかったため、ヘッドライトを持っていかず撤収に難儀したが、100円ショップで買ったLEDライトがあったのでまだ助かった。

運用結果
24010F 278Q
24010B 171Q
24010M 321Q
合計 770Q

でも、あれだけEUから呼んでもらえるんなら、また行こうかな。