一言で言うと今回は疲れとの戦いであった。当局は元々このサイクル24が終わったら、Contestingの第一線からの引退を考えているが、こと電話に関しては、SOABでのフル参戦はもはや老体が持ちこたえそうになく、サイクル24のピーク時期(よくもっても再来年くらいまでか)が終わったら電話48hのSOABはもう引退しようと強く思った。

今年はハムフェアを前後して非常に多忙で、当局は6.5hの睡眠を標準としているが、前2週間は慢性的な睡眠不足。機材準備にあてた木曜晩も5.5hしか寝られず、セットアップにあてた金曜晩は4.5hしか寝られなかった。土曜日は、とりあえず00z数分前に、何とかほぼ万全のSO2Rのセットアップを完了できたが、風呂に入る時間すらなく、睡眠不足と合わせて厳しい状態でのスタートとなった。さらに日頃の疲労も溜まっており、激しい頭痛に見舞われ、48時間中に頭痛薬を3回も飲むという異例の事態となった。

バンドはNAに対して21がビッグオープンしており、快調なスタートを切れたが、パイルを捌いていると、体が浮いているような感じになりすっきりしない。5局ぐらいから同時に呼ばれると頭の中がぼーっとしてしまい分離できない。いつもならウハウハなのだが、どうも勝手が違った。またSO2R運用なので左右の耳で別バンドの信号を聞いていたが、眠たさで集中できず、02zにはサブラジオを切ってしまった。

30代であった前サイクルなら、3時間くらいの睡眠でも、ちと眠いくらいでどおってことは無かったが、今回は眠くて眠くてやってられなくなり、初日04z前まで運用してあまり呼ばれなった際、早くも昼寝タイムと相成った。電話なので運用に相当な体力を使うこともかなり影響がある。49になった今、電話運用に関してもはや体力の限界を感じた。事前の十分な睡眠と、スタート直前の入浴は外せない。

約1.5hの昼寝から起きるとなんとすでに28MでEUがオープンしていてびっくりした。それでもRunするには開け方が今ひとつなので、21Mで局数を積み上げる。しかし10z頃からは28MのEUがビッグオープンとなり、SO2Rを止めて28M1本に絞る。ここから14z頃までほぼ28Mでひたすら局数を稼いだ。28Mは得点が2倍なんだからこれは鉄則である。

14z頃にある程度枯れてきたので、21Mに降りたがこれは後で失敗だったと分かった。2日目は磁気嵐の発生で、28MのEUが全く聞こえなくなってしまったので、初日は28Mが完全に枯れるまでしつこくやるべきだった。その後15z頃に初めて14Mに出たが、いきなりパイルとなり、16z台に今回の最高レートとなる134Q/hをマークした。初日は17z過ぎに撃沈し、水平飛行に入った。

約4.5時間の睡眠で2130z頃から運用を再開したが、前日と比べると21MでNAの信号がもうひとつガツンと来ない。初日は東部までしっかり開いたが、中部辺りで止まってしまっているようである。それでも、28Mでも数局のWとできたので、その後の不調はまだまだ予想できなかった。

しかし00zを回っても、東部からは呼ばれず、ここに来てCondxがかなり落ちたことが分かった。上の表を見れば一目瞭然だが、レートは初日の約半分に低下している。SO2Rを再開して28Mと14Mでマルチを拾っていくが、たいした上積みにはならない。再度眠さが襲ってきて集中力も枯れてしまい、03zに2回目の水平飛行。2日目は3.5hも昼寝をしてしまった。

昼寝から起きても、28MはEUに全くオープンしていない。かなりコンディションが悪化したようだ。14Mと21Mを交互に運用するが、100Q/hのレートなどとんでもないという感じだ。09zになり、それまで7Mを全く運用していなかったので、北米向けに出てみるが、ほとんど呼ばれずCQを山を築いただけで終わった。

こうなったら、1局でも呼ばれるバンドでRunするしかないと思い、28Mを除く全バンドで順次Runを試みた。幸いにも初日のビッグCondxのおかげで、すでに2kQをオーバーしており、PBの大幅更新は間違いないため、Condxは悪いが老体にムチを入れて徹夜運用を決めた。

14zになると14Mが好調に転じ、約24hぶりに100Q/hのレートが出た。その時点では14MのQが少なかったため14Mを中心に運用する。18z前からは、そろそろEUの日が暮れた頃だと判断し、メインラジオを7Mにスイッチ。サイクルのピークであることと、まだ秋のCondxにはなっていないため、多くは呼ばれないが、必要最小限と思われる50マルチは抑えることができた。

夜が明けたが、結局Condxは回復せず、NAの信号もショボショボでほとんど呼ばれず、22z台は朝飯も食ったが、なんと6Q/hという低レートとなり、完全にやる気を失った。それでも所属するコンテストクラブのJARL登録クラブ対抗の得点のためだと、死力を尽くしたが、2330zに体の燃料が切れて、4度目の水平飛行に入り、6月の電信部門同様、24hの終了のゴングを聞くことなく、今年のAAPHが終わった。

高校球児ではないが、これで、今年の夏も終わったという感じた。上の画像を見ると、2日目は28Mでわずか数Qしかできていないことが分かる。もちろん2日目のEUはゼロである。この2日目のCondxダウンは非常に痛かったものの、最終的にPB更新は確実なので、まあ満足している。

水平飛行から脱した後にSCJ局のHPでAAのレコードを確認した見たところ、従来のレコードは2.5M点なので、減点如何にもよるが、JAレコードを上回った可能性がある。しかしながら、勝負となると話は別で、勝利できた可能性は極めて低い。というかほぼゼロと思われる。

これを書いている現時点でもまだ頭痛が残っており、しばらくもう電話48hには出たくない心境である。でもまあ10/末のCQWWDXが近づけばまたやる気が再燃するであろう。