2020年、1.8M帯の一部がアマチュア無線で使用できるようになり、同時にこの1.9MバンドでもSSBの交信ができるようになりました。ちょうどそのすこし前、コメットから HFJ-350M というとても面白いアンテナが発売され、市販品としては最小構成(長)で1.9M帯に出られるらしい、ということで解禁日にすこしチャレンジをしてみたのですが、準備が足りなかったのか受信すらままならず、すぐに"撤退"してしまうという経験をしました。

 

当時の問題は、追加の 1.9M帯用コイルを付けても、ロッド長最大(1.3m)でも同調しないというものでした。添付のマニュアルによれば1.1m程度で合うと書かれているので、グラウンド側(ラジアルないしカウンターポイズ)の状況が想定通りじゃないからだろうと推定し、いろいろやりましたがうまくいかず断念した、という経緯でした。その後、コメットが28/50M帯用に発売したロッド式ラジアル(CGW-Telescopic22, 全長最大約2.2m)がネジ部共通で置き換え可能とわかり、試しにおきかえてみたところ、1.6m程度でうまく同調が取れる(SWRが大きく下がる)ことを確認しました。SWRのボトムがみつかれば、あとはまぁ、なんとかなります。そこで、このアンテナ系を使ってどこまで飛ばせるのか試してみたくなり、「全市全郡コンテスト」だったら多くの局が聞こえるだろうと考えて、コンテストに参加してみることにしました。

 

1.9M帯が国内局と交信可能なのは主に夜間~明け方までとなります。開始時刻の21時には他用もあって間に合わず、あたふたと1.8MHz台のCWコンテストバンドにSWRのボトムを調整して22時過ぎからバンドをグルッとみてまわりました。以前と違ってちゃんと同調しているためか、信号強度もなかなかで、リグ内蔵アンプoffでも充分信号が取れるくらいの局が何局も聞こえました。まずは同一市内の著名なコンテスターOMが聞こえたので10Wで呼んでみます。急に呼んだので慌てたのかAGNを食らいましたがすぐにQSLとなり、まず1q成立。その後、そこそこの強さで聞こえてきていてさばきも早い局を狙って順にコールしていきます。さすがに、バンバン飛んでいる感はまったく無く、コールバックがあるのは数局に1局、という感じでしたが、20-30Wにモビホでも案外できること(もちろん相手の設備と耳次第です)がわかりました。

 

翌日の夜も、終了間際まで1時間ほど聞いてみました。前日も居た局はパスして、新しく聞こえた局を端から順にコールしていきます。記念局もでていたのでコールしたところ、何度かAGNを打たれましたが辛うじて交信が成立しました。前日夜より調子がいい感じで約10局と交信することができました。

 

というわけで、購入当初は "こんな全身コイルみたいなアンテナで本当に交信できるのか?" と疑問に思っていましたが、たった1.6mのロッド(短縮率96%!)でも、ある程度電波は出ていくモノということが改めて確認できました。なかなか信号が届かず、一部の局には手間取らせてしまいご迷惑をおかけしたと思いますが、弱小局でも相手でも1ptは1ptですので、得点献上に免じてお許しください。m(__)m