ぽにょ。 -16ページ目

伝える

仲が良くて
いつもくっついてる
部員たち。

その中にムスコもいます。

ムスコに
Tの病気の状況を
伝える事にしました。

T母、そして父兄たちで
部員たちに伝えよう、と
話し合って決めました。

その頃、T母は
病室でTと寝起きを共にし
しゃべったり笑ったり
お見舞いに来たTの友達と
いっしょに
いつも笑顔でした。

だからこそムスコに伝えよう。

Tが、
今戦ってる病気はガンで、
この病気が
彼をどんどん蝕んでいる事。

どんどんTと過ごして
たくさんの思い出を作ろう、と。


ムスコの返事は「え?」

「あんなに元気じゃないか
治療したら
また退院して戻ってくるんでしょ
お母さんは
オーバーな事を言ってるでしょ。」
と。


「今、Tは
あきらめないで戦ってる。
T母もいっしょに戦ってる。

だから
友達のムスコたちも
あきらめたらいけない。

Tの病気は
足から肺へ、そして
脳へと転移している。

残された時間というものを
笑顔でいっしょに。」


ムスコが
「言いすぎだよ」

まだ信じていないようでした。


そうだよ
私も信じてない
信じたくない。

Tがなぜ
こんな目にあうの。
ただの野球小僧だよ。

誰もがそう思いました。


T母がどんな思いで
Tのそばにいるのだろうと
胸がつぶれそうでした。

しかしT母は
「泣かないって決めたの。
Tが心配するから
絶対泣かない。」

私たちができることを
T母に
ひとつ教えてもらったのです。