国民的アイドルグループ、AKB48を創世記から支えてきた主要メンバーのひとりに峯岸みなみちゃんという娘がいる。
私は峯岸みなみちゃんのことを正統派美少女とはいえないまでも“普通にかわいい娘”だと思っているのだが、峯岸みなみちゃんのルックスに対する世間の評価は非常に厳しく、ある曲で峯岸みなみちゃんが前のほうのポジションをつとめた際、『なぜもっとかわいい娘を前のほうに置かないんだ!』といったクレームがつけられ、峯岸みなみちゃんは一時期ステージに立つのが怖くなってしまったことがあるという……。
峯岸みなみちゃんが自分のタイプではないというだけの理由で『なぜもっとかわいい娘を使わないんだ!』などという罵倒を浴びせるバカがなぜ存在するのか疑問だが、峯岸みなみちゃんでなければならない大きな理由があるのである。
一口に“かわいい娘”といっても、ありとあらゆる様々な種類のかわいさというものがある。いろいろな種類のかわいさ、個性、魅力を持ったメンバーたちで構成されるからこそグループにおもしろみが出てくるのだ。ありきたりな正統派美少女ばかりをずらっと揃えても、メンバーひとりひとりの個性や存在感は際立たず、まったくつまらないグループになってしまうだろう。
たとえば映画≪荒野の七人≫に出てくる7人のガンマンたちにしても、7人とも全員長身で、イケメンで、頭脳明晰で、真面目で誠実な性格の男だったら、ひとりひとりの個性や存在感が薄すぎて全然おもしろくないはずだ。
アイドルグループにしてもまったく同じ。ありとあらゆる種類のかわいさを持ったメンバーたちで構成されるからこそ、ひとりひとりに濃厚な存在感が生まれてくるのだ。よってAKBにも峯岸みなみちゃんの存在はぜったいになくてはならないものなのである。
