同性愛━━日本では一大おねえタレントブームなどにより、ゲイなどの同性愛が広く受け入れられるようになってきたが、世界に目を向けると同性愛者に対して風当たりの強い国はまだまだ多く存在し、イスラム教国では同性愛者は処刑され、70カ国以上で違法となる。なにも罪をおかしていないにもかかわらずにだ。
しかし、はじめに断っておくが、同性愛問題というのは『限りなく難しい』としかいいようがない。
たとえば何年か前、甲子園出場が決定した某高校の野球部員がわいせつ事件を起こし、その高校を甲子園に出場させるべきか出場させないべきかという論争が全国的に巻き起こったのだが、答えはいたって簡単である。甲子園出場は全然OK━━これが正解だ。
わいせつ事件をおかした野球部員が逮捕もされず、反省もなにもしていないような様子なら『いったいどういうことだ?そんな部員のいる高校など出場させたくない!』といった憤りが湧くのもわかるが、わいせつ事件を起こした野球部員の少年は警察に逮捕されたのである。その時点ですでに贖罪は果たされたのだ。よって甲子園にも出場して全然かまわないのである。
が━━同性愛問題とはそんな問題とは桁を異にした複雑さを誇る難題である。同性愛を非難・否定する人たちの気持ちもわかるし、非難・否定される同性愛者たちの苦しみもわかる。極めて難しい……。
そういえば昔、≪ここがへんだよ日本人≫というテレビ番組でこのようなことがあった。その番組には毎週100人の外国人が出演しており、それぞれの国の文化的視点から意見を出して討論を展開するというものなのだが、出演者の中にゲイのアメリカ人青年がおり、彼の存在が番組内でちょっとした事件を起こすことになるのだ。
そのアメリカ人青年ははじめの頃はゲイであることを隠していたのだが、ある時期にカミングアウトをしたのだ。それからである。共演者のアフリカ人たちに差別され、番組収録に顔を出さなくなったのは……。
番組でも同性愛問題がとりあげられたことがあり、ゲイの青年を差別したアフリカ人の男性たちはこのような意見を口にしていた。
「子孫を残せない同性愛者は社会にとって迷惑な存在なんです」
これに対してゲストの日本人タレントがこのような反論をした。
「性行為のない夫婦もいることだし、同性愛者の存在がそんなに人類繁栄にとって致命的なことなの?」
この反論は一見筋がとおっているようだが、論理性を追求していくと賛同しかねる考えになってしまうものである。
たしかに同性愛者は子孫を残すことができないが、全人類が同性愛者になどなるわけがない、あくまで極めて少数にすぎないのだから、人類繁栄にとって致命的な要素なわけがない━━しかし、それをいってしまうと、戦争も許されることになってしまうだろう。
戦争がこれから先、何千年、何万年と続いたところで、人類はきっと滅亡することなく繁栄を続けることだろう。しかし、だからといって戦争があり続けていいはずがない。ぜったいになくさなければならないマイナスの要素のはずだ。
『子孫を残せない同性愛者は社会にとって迷惑な存在なんです』と発言したアフリカ人たちがいいたいのは、たぶんこのことなのだと思われる。
ゲイであることをカミングアウトしてから迫害を受け、番組収録に顔を出しづらくなってしまったアメリカ人青年にはとても同情するが、彼を迫害したアフリカ人たちを私は強く糾弾することができない。アフリカ人たちの意見は論理的だからだ。
同性愛者は子孫を残せない、そんな存在は受け入れられない━━極論かもしれないが、正論であることは誰にも否定はできない……。
が━━だからといって同性愛者を処刑したり、法で裁いたりする行為には賛成はできない。同性愛者たちは同性愛者なりのプライドを持っているとは思うが、ぶっちゃけた話、気がついたら同性愛者だったというだけであり、別に同性愛者になりたくてなったわけではないと思われる。
そうした点から結論を下すと同性愛者とは━━“そういうふうに生まれてしまったものはしかたがない”━━としかいいようがないだろう。本人たちの責任でもないし、親の責任でもないし、誰にも罪はないのだ。よってこれから同性愛者を裁く法律を世界から根絶していかなければならないだろう。
しかし、勘違いしてもらいたくないことがある。同性愛というものが存在しない世界こそが理想なのだということを忘れないでもらいたい。
全人類が同性愛者になってしまったら、子孫を残すことができないので人類は滅亡してしまう。そんな可能性は限りなく0%に近いが、0・000001%でもある以上、同性愛とは戦争などと同じくあってはならない矛盾なのである。
そこで提案したいことがある。子供たちが小学校を卒業したら、同性愛者か異性愛者かをひとりひとり確認するのだ。そして同性愛者の子供が見つかったら、中学入学から5年間ほど異性愛者になるための特別教育を施すのである。
それでも同性しか愛せないようならば、それ以上無理に教育することなく同性愛者として人生を歩ませればいい。そんな感じでいいと思う。
そういえばなにかのテレビで、幼稚園の子供たちがおねえ芸人楽しんごのギャグをみんなそろって真似している姿を見たことがあった。とてもかわいいものではあるが、一方でぞっとせざるをえない。もともと異性愛者の男の子たちの中に、楽しんごの影響で同性愛に目覚めてしまう子が出現する可能性があるからだ。
そこで世界中のゲイのカップルやレズのカップルの人たちにお願いをしたい。もしも身近にいる子供たちが同性愛というものに関心を持ち出したら、このように教えてあげてもらいたい。『私たちはすごく珍しい特殊な存在なの。君たちはけっして真似してはいけないよ』と。