戦争の原因のひとつに資源の奪い合いというものがある。
最もわかりやすいのは水。この水というものをめぐって世界各地で戦争が起こり続けている。
しかし、私は単純にこう思う。戦争などせず、奪い合いなどせず、みんなで均等に分け合って水を使えばいいのではないのか?と。なぜそんな簡単なことができないのだろうか?
それは小さい頃の教育にあるような気がする。たとえば私の2歳年上の姉。私の姉は傲慢を絵に描いたような人で、テレビにおいては私が見たい番組が裏でやっていても必ず自分がテレビを占領してしまい、メシア家にビデオデッキがやってくるまで私はただの1度として見たい番組を見させてもらえなかった。
姉はなぜそんな傲慢極まりない行為がとれたのだろうか?私ならば『先週は自分が見たから、今週はあなたが見ていいよ。順番に見るようにしよう』というふうなきまりをつくってテレビを見ていた。しかし姉にはそうした気遣いは一切存在しなかった……。
このようなエゴイズムが改善されないまま大人に成長していき、均等に分け合って使えばいいはずの資源を奪い合う戦争というものが起きるようになっていったのだ。
そこで世界中の教育者たちには、ぜひ子供たちに“はんぶんこに分け合う精神”というものを教えてあげてもらいたい。
たとえば学校の授業でDVDを観賞する時間をもうける。そのときふたつのDVDを用意し、子供たちが満場一致で『観たい!』というDVDは見せず、あえて子供たちがまったく興味のないようなもうひとつのDVDを観ることにするのだ。
そうした授業を何回もおこなっていくうちに、『なんで先生は毎回自分の観たいDVDばかり観て、僕たちの観たいDVDは観せてくれないんだ!』といった怒りや不満が子供たちの間に湧いてくるはず。そこではじめて真相を明かすのだ。
「先生は今まであえてみんなが観たいDVDを観せず、自分が観たいDVDばかりを観てきました。それは自己チューというものをみんなに教えるためです。先生の自己チューな行為にみんないやな気持ちになったでしょう?だから自分でひとりで独占するようなことはせず、何事も相手の人とはんぶんこに分け合うようになりなさい」
……こうした教育を子供たちが幼い頃におこなってもらいたい。