漫画『聖闘士星矢』にはアテナ神殿へと続く12宮を守るゴールドセイントが出てくる。
それぞれ黄道12星座にちなんだクロスをまとうセイントで子供の頃は『俺は●●座だから●●のセイントだぜ』といった話題で盛り上がったりしたものだった。しかし蟹座や双子座のセイントは悪役だったため、蟹座や双子座の子は肩身の狭い思いをしたものだった。
そんな私は射手座で、射手座のゴールドセイントはサジタリアスのアイオロスという人物だった。
アイオロスは偽教皇の魔の手からアテナを自分の命を犠牲にして死守した英雄である。そして私が『俺は射手座だからアテナを命がけで守ったアイオロスだな。カッコイイぜ』といったことを口にしたときだ。どこからかこのような言葉が聞こえてきたのである。
「アイオロスはすぐに死んだじゃねーかよ」
それはつまり『アイオロスはゴールドセイントの中で最も早く死んだからたいした登場キャラクターではない』ということなのだろうか?
しかし、である。アイオロスが命がけでアテナを救出しなかったら、地上は地獄の闇で覆われることになっていたのだ。それを防いだのがアイオロスである。それがなぜたいした登場キャラクターではなくなってしまうのだろうか?
それに主人公の星矢がサンクチュアリ編、ポセイドン編、ハーデス編で身にまとったゴールドクロスはサジタリアスのゴールドクロスだったし、ポセイドンを撃破する突破口を作ったのも嘆きの壁を打ち破ったのもサジタリアスのゴールドクロスの黄金の矢である。
ところで、どんな物語にも脇役が出てくるが、脇役というものには2種類ある。ただの脇役と名脇役だ。
ゴールドセイント12人の中ではライブラの童虎、アリエスのムウ、パルゴのシャカあたりが名脇役で、サジタリアスのアイオロスがそのさらに上を行く“スーパー名脇役”といったところだろう。
【主人公の星矢が常にまとい続けたゴールドクロス】
【すべての話で極めて重要な大役を果たしている】
━━こうした面から見てもサジタリアスのアイオロスこそが、ゴールドセイント12人の中で別格の存在感を誇る登場キャラクターと断言してまちがいないはずだ。
だいいち、はっきりいって、サジタリアスのゴールドクロスこそが見た目が1番カッコイイだろう。こうした側面からもサジタリアスのゴールドセイント、アイオロスこそがナンバーワンのゴールドセイントに最も近い位置にいると見ることができるのである。
しかし『俺は射手座だから1番カッコいいサジタリアスのアイオロスなんだぞ。羨ましいだろう』と誇示するつもりはない。筋の通らないメチャクチャな理論でアイオロスをけなされた屈辱感を晴らすためにこのような記事を書いたまでである。







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