土壁とドライウォール
実家に帰り、玄関の扉を開けますと、そこには梁と土壁のある廊下があります。
日差しの少ない暗い廊下なのですが、私はその雰囲気がとても好きです。
土壁は、光をやわらかく反射し、落ち着いた空間を演出します。
なんだかホッとします。
今の家に住む前に、すごく古い一軒家に8年ぐらい住んでいたのですが、奥様のお父さんが左官屋さんだったのもあって、すべて土壁を塗ってもらいました。
畳に座って、土壁に囲まれ、縁側から入ってくる風を感じると、若いころの自分を思い出したりします。
実家に帰ることは、なにかがすこしリセットされる感じがします。
そんな私なので、ドライウォールの壁はとても気に入っています。
土壁とはまったく違うものですが、テクスチャーで陰影があって、照明の光をやわらかく返すのは土壁に通じるような感じ方があります。
ただ、土壁と木の梁の方が間違いなく素材のパワーを感じます。
それが日本の昔からある家のいいところです。
ドライウォールには、土壁には無い性能があります。
それは変化の少なさと、補修のしやすさだと思ってます。(間違っていたらすみません)
この家に住んでから3年半ぐらいになりますが、ちょこちょこ汚れた壁を塗ったりしています。
新築時に残してもらった予備の塗料で補修するのですが、新築時と壁の色は変わっていますので、完全にキレイに補修とまではいきませんが、汚れた壁は塗りなおしでキレイになります。
(一度職人さんに塗ってもらったことがありますが、とってもキレイになりました。(以前のブログに書いてます))
ドライウォールは、建設会社によっては、とても高額な費用がかかってしまいますが、その機能や美しさはとてもすばらしいです。
家を建てる際に、限られた予算をどこに使うか迷うところですが、壁は、家にいて、もっとも目にするものですので、選択できる余裕があれば、検討したいアイテムのひとつだと思います。
設備は後から変更できますが、家の基本的な部分は、簡単には変更できません。