建てた後の安心感
家は、長い年月、そこで暮らし、住み継いでいくものだと思います。
なので、実際に建てた後も、しっかりと面倒をみてくれる会社であるかどうか。
依頼先を決める判断基準のひとつになると思います。
普通?に考えますと、大手メーカーのカタログに書いてある、長期の点検スケジュールや、会社の大きさが安心感があるように思えると思います。
地元の小さな工務店、大手ハウスメーカーを単純に比べますと、大手ハウスメーカーのほうがしっかりアピールされていて、わかりやすいので安心感があります。
最初はそう思ったのですが、私の場合は、そう思いませんでした。
30年経ったら、今のハウスメーカーはいくつ存在しているのだろう?
家を建てられるような若い人はどんどん減っているし、人口も減っていく。
そんなことを考えたら、小さな工務店も、大手ハウスメーカーも、条件的にはあんまり変わらない気がして来ました。
それにハウスメーカーの場合、特長のある工法を採用しているメーカーも多く、その場合、他社にメンテナンスを依頼するということができないことがありそうです。
(できるかもしれませんが、思い通りにはならないと思います)
大手ハウスメーカーは、やはり会社組織なので、親しくなった営業さんは、遠くへ転勤になったりします。
すごくいい関係になった営業さんも気がつけば、別の地へ転勤。
現場で作業をされている方は、下請けさんなので、直接お話する関係もないでしょう。
それにくらべて、地元の工務店は、営業さんも現場監督も、基本的には、変わらず同じなので、建てたときのメンバーとも、その後もお付き合いできて、修理やメンテナンスも家づくりに携わったメンバーに相談できます。
このことは私たちにとって、とても安心につながっています。
建築時と同じメンバーだからささいなことも相談できるし、なにしろ、自分たちの手掛けた建物なので、愛情のある対応をしてもらっていると感じます。
わたしの実家も、地元の工務店で建てた家ですが、こころよく面倒をみてもらってます。
何十年経っても、自分の作品であることに変わりはないのでしょう。
実はもう家を建てるような仕事は請けておられないようなのですが、ちょっとした補修などは、対応しているみたいで、実家もちょっとした補修をしてもらっています。
会社とか組織とか、仕事としてみた場合、大手メーカーの家もメンテナンスを対応してくれるはずです。
それも安心感のひとつだと思います。
地元の工務店さんは、自分たちの残した作品を、いつまでも大切に住み続けてもらおうという気持ちの対応があるのだと思います。
私でも自分の手掛けた仕事と、そうでない別の担当者の引継ぎを受けて担当する案件では、思いが全然違います。
人間ですから。
私も、この家に住んでから、2,3回修理を依頼していますが、いずれも対応は敏速だし、相談しやすい。
不満に感じたことはいままでありません。
家は、非常に長い期間、私たちと建てた会社の関係は続きます。
家づくりをするとき、そんなことも少し考えてみてはいかがでしょうか。
最近の補修↓
2Fの手すりは支持が少なく柱は独立してたっているのですが、これを中心に子供たちがぐるっと回って階段を降りていたため、ぐらぐらになってしまいました。
柱を横から複数のビスで固定して、木で塞ぎました。この後塗装をして完了です。
大工さんの「最近の人は家を買うって言うんだよねぇ、家は建てるものなんだけど」なんていう一言が印象的でした。そのほかにも、その土地を見て、木の使い方を考えるとか、いろんなことをお話してくれました。
家づくりには、数値などでは表せないものがたくさんあると、あらためて実感しちゃいました