コムソモリスクで働く日本人の方々へインタビュー!!(上) | 日本ロシア学生会議のブログ

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こんにちは。日々入れ替わる時間割についていくので精一杯のまっつんです。^^;

今回はついに!!ずいぶんと前に予告していましたコムソモリスクの日本人へのインタビューです。

大型工作機械の設置のため日本企業の牧野フライス製作所よりコムソモリスク・ナ・アムーレにあるロシアの主要航空機メーカー、スホーイ(Сухой)の工場クナポ(КННАПО)に派遣された山下さん、清水さんにお話を伺いました。

$日本ロシア学生会議のブログ-インタビュー後、清水さん
写真はインタビュー後の清水さんとロシア人の酔っ払い。


インタビュアーがかなり残念(不慣れなもので...。)な感じですが、清水さんも山下さんもとても懇切丁寧にそして楽しく愉快にお話していただきました。
では、早速以下お二人へのインタビューの内容です。

インタビューを行った場所:ホテル・ジョムギ清水さんの部屋(お邪魔しました^^;)
時間:昼2時頃

松下:それでは、録音開始します。

山下さん:じゃあ、かんぱーい!!

松下:かんぱーい。

清水さん:まだ早い!!(笑)…つまみがそこにあるんで。なんなら、おでんもそこにありますよ。
(笑)

松下:はい、では!(乾杯はしてません。)
...まあ、とりあえず、そうですね...自己紹介のほうからはじめますか!
早稲田大学文学部二年、日露学生会議の松下と申します。
このたびは、(コムソモリスクで)せっかくおあいできたということでインタビューをさせてもらいに来ました!

清水さん:じゃあ、山口さん、先、お願いします。

山下さん:えー、牧野技術サービス福岡営業所のほうからきました山下です。

松下:えーっと、本来なら、、、日本ではどういった仕事をなさっているんですか?

山下さん:日本だと...福岡に事務所があるので...九州の工場に行って機械の据付だとか、修理だとかを毎日やっています。

松下:どういった機械ですか?

山下さん:鉄を加工する機械、鉄を削る機械です。

松下:マキノが作ってる機械ですか。


山下さん:はい、おもにそのアフターサービスですね。

松下:では、今回のお二人の仕事もアフターサービスということになるんですかね.....?

清水さん:そうですね、あのー、まず、うちの会社の説明をすると・・・・あ、先に自己紹介からいきましょうか。

清水さん:牧野技術サービスグローバルサポートセンターからきました。清水と申します。
えー、一昨年の3月ごろに...国内から今の部署に身売りされました。(笑)

松下:身売り(笑)

清水さん:えーとまず、うちの会社は牧野技術サービスって言うんですけど、その上に親会社の牧野フライスっていう会社があって、うちらはその親会社が売った機械の修理だとか、据付だとかのアフターサービスをやっているわけなんですね。営業の人が売って、そこに部品を送って僕らがそれを組み立てに行くということなんですよ。

松下:はい。契約をして、バラバラの状態の部品を送って、それの組み立てだからアフターサービスなんですか。

清水さん:はい。日産とかのディーラーを思い出してもらうとわかりやすいかな。車とかって注文を受けてから組み立ててお客さんの手にわたる。そんな感じで。小さい機械だったりすると組み立ててから渡せるけど、僕らの扱ってる機械は大きいからもってけないんだね。

松下:はい。それで今回据付に来たということですか。
えーと...そうですね...クナポにはどのような機械を...?

清水さん:今回はチタニウムを削る機械を据付に来ています。

松下:チタニウムですか。

清水さん:この話もマニアックなんだけど。(笑)あのー…例えばそうだなぁ、材料工学の中では鉄っていうのは、柔らかいんだよね。打つと曲げれるし、柔らかい分折れにくい。その反対に硬いものっていうのは壊れやすい。たとえば、ほらガラスとかね。

松下:あー、そうですね。ダイヤモンドとか・・・そうですよね。

清水さん:そうそう。硬いけど砕けちゃう。で、そこでこのチタンっていうのはその間の子みたいなもので硬さと柔らかさのバランスが良い。そこそこ硬くてそこそこ軽くてそこそこ丈夫で持ちが良い。わりとこう、夢の材料に近い。だから飛行機と車とかに使うんだけれども、バランスが良すぎる分中々加工しづらい。

松下:なるほど。そこで牧野の機械をクナポに。・・・確かめちゃくちゃ大きいんですよね。この部屋くらい...でしたか?

清水さん:いや、おうちサイズくらい。(笑)

松下:おうちサイズ。(笑)

山下さん:いや…もっとでかいでしょ。

松下:まだでかいんですか?

山下さん:25mプールくらい。(笑)

松下:そんなにあるんですか!?(笑)

清水さん:確か・・・高さ7mで横幅が4m、4m、4mで12mだからまあ、15くらい。25はちょっと言いすぎでしょう。(笑)

山下さん:横倒しにすれば...。(笑)

清水さん:奥行き3mくらいですから。

松下:大きい機械ですねえ...!!

清水さん:うん..だから....それを...横倒しにすると25mくらい。(笑)

松下:そういう機械っていうのはやっぱり日本でしか作れないんですか?
それとも競合してる会社はいますか?

山下さん:あの、いますよ。今回クナポにうちの機械が入ったのは二回目なんですけど、その前まではドイツだとかヨーロッパのメーカーのを使ってたみたいですね。まあ、その機械で飛行機の車輪のフレームを作るんですけど、そういう歴史みたいなのが工場にあって、牧野が入る前は、もう本当に大昔はそれ完成させるのに700時間かかってたんですよ。

松下:700時間ですか!!

山下さん:で、その次の時代は200時間かかってて、で、前回その牧野の機械を入れたことによって80時間で作れるようになったんですよね。

松下:おー、すごい短縮したわけですね。

山下さん:だから今回も牧野の機械を入れることにしようってなったんですよ。

清水さん:加工が難しいから...、すごい機械っていうとなんだけど、すごい機械でないとたくさんバリバリバリバリ削れないし...

山下さん:短時間で削るのにはね。

松下:ロシアにはその技術が無い...と。

清水さん:技術…まあ、多分...ノウハウが無いんだと思うんだよ。

松下:ノウハウですか。

清水さん:まあ、その機械を作る機械を作るノウハウというか...、まあ、機械機械つってもいろ
いろあって車作る機械とはまた別もんだからねえ...。

松下:あー、まあ、車を作る機械は工場で組み立てるだけなんですかねぇ。

山下さん:でもそこにいろんな部品持ってくるじゃないですか。そういうのにうちの機械が関わったりしてますね。

清水さん:組み立てにいたるまでが、、、子会社孫請けひ孫請け...そっから集められた部品を組
み立ててディーラーさんが売るっていう...。

松下:はい。

清水さん:日本の車がすごいっていうのはメーカーさんがすごいっていうのもあるんだけど子会社指導力がすごいんだよね。だからまあ、日本の技術力がすごいのは、実は町工場の技術が集まってできたものだっていわれるんだよね。

松下:なるほど。聞いたことありますね。僕が生まれたのも東大阪の町工場の町でしたからねぇ...。

清水さん:そうでしょ。よく聞くでしょ。日本の町工場が日本の経済力を支えてきたというのはまさしくそういうことで...。まあ脱線するからここで終わろう。(笑)

松下:いえ、聞いていて面白かったですけど…。はい。えーっと。
ではそうですね。次は、、、現場の環境についてお聞きしたいですね。

清水さん:環境...。(笑)

山下さん:日本と比べると全然レベルは低い・・・よね。(笑)

松下:施設だとか…。

清水さん:設備とか。

松下:ああ、設備だ。設備。(笑)

山下さん:工具とかも一昔前のやつだったりするよね。それが海外なのかよく知らないけど。(笑)
基本日本で仕事してるから、今回もそういう感覚できたんだけど...もう最初の一週間でカルチャーショック受けちゃって。(笑)

松下:ハハハ。

山下さん:もう言うだけ無駄だなあって思っちゃって。(笑)

松下:例えばどんなことですか?日本なら本来こうあるべきところがロシアならこうなってるとか。ありますか?

清水さん:やっぱクレーンじゃないですか?

松下:クレーン?

山下さん:その機械の据付にあたって、その重量物を吊り上げて定位置に降ろすとか最初のほうはいっぱいあるんですけど、それに対してお客さんはそんな設備は無いって。(笑)もうそこでこっちは「・・・・・・」ってなって。(笑)

一同:ハハハ。(笑)

山下さん:で、挙句の果てに持ってきたのがもう、むかしのこんな古ーい

清水さん:人力の!

山下さん:人力クレーン!(笑)

清水さん、松下:ハハハ。(笑)

山下さん:もうこんなでかいの見たこと無いっていうようなやつ。(笑)

松下:手で引っ張るやつですか?(笑)

山下さん:そうそう手で引っ張るやつ。(笑)
日本だとクレーン車ガーって入れてやるのに。
これがベストなんだってくらいの顔して。(笑)

清水さん:巻き上げて!押して!押して!降ろして!って。(笑)

山下さん:どうだ?すごいだろう?ってみたいにしてて(笑)

松下:ハハハ。(笑)

清水さん:大変だったらしいですね。(笑)

山下さん:もう5cmこっちにやってくれって言ったらそんなのはできないって言われて。(笑)
これ(人力クレーン)じゃあできない、と。(笑)

清水さん:それでも、やれ!!と。(笑)
っていうそういうのがあったりだとか。
あと………。

と、ここでひとまずおしまいです!!
一度に全て書いてしまおうと思ったのですが分量がとても多いので今回はここまで!!

次回、後半をお楽しみに。