モレイラは阪神芝マイル重賞3連勝
ゴール前差し切ってアーリントンCを制したディスペランツァ(撮影・白石智彦) |
<アーリントンC>◇13日=阪神◇G3◇芝1600メートル◇3歳◇出走16頭◇1~3着馬にNHKマイルC優先出走権
1番人気のディスペランツァ(牡、吉岡)が芝マイル2戦2勝でG1制覇へ王手をかけた。
中団から直線で狭くなりながらも上がり32秒4の末脚で差し切った。
ジョアン・モレイラ騎手(40)は先週土日も含めて阪神芝1600メートル重賞3連勝の“ハットトリック”。
次戦は5月5日東京のNHKマイルC(G1、芝1600メートル)で頂点に挑む。
◇ ◇ ◇
タフなレースだからこそ強さが際立った。
直線入り口の中団。
ディスペランツァは前後左右を馬群に取り囲まれた。
出口が見えない。
さすがのモレイラ騎手も「スペースがなくて心配した」。
外へ出そうとして、1度は内へ切り替える。
ただ、焦りはない。
残り250メートル付近で外へ進路を見いだすと、右ムチを振るってギアアップ。
一気にストライドを広げて突き抜けた。
左手を突き出して喜びを表したブラジリアンは「ナイスホース。反応も瞬発力も良かった。もっとスムーズだったら、もっと強かった。
G1レベルでも楽しみ」とパートナーをたたえた。
来日から開催3日間連続の重賞3連勝。阪神牝馬Sと桜花賞に続き、三たび、阪神マイルに君臨した。
距離短縮で素質が花開いた。
昨年のホープフルSまでは中距離で戦ったが、乗る騎手の誰もが「マイルが良さそう」と口をそろえていた。
助言に従った前走から2連勝。
吉岡師は「スタートも普通に出て、タイトな位置でも気にしなかった。
先につながるレース」と目を細めた。
鞍上からは「阪神より東京が合う」と耳打ちされたという。
いざ府中へ。
3歳マイル王の座は目前にある。
【太田尚樹】
◆ディスペランツァ
▽父 ルーラーシップ
▽母 ルパン2(メダリアドーロ)
▽牡3▽馬主 (有)ターフ・スポート
▽調教師 吉岡辰弥(栗東)
▽生産者 谷川牧場(北海道浦河町)
▽戦績 6戦3勝
▽総獲得賞金 5558万7000円
▽馬名の由来 希望の光(伊)。勝ち続け、クラブの希望の光となってほしい。
2024年4月14日7時0分
(日刊スポーツ)
先週も桜花賞(GⅠ)レース前日のニュージーランドT(GⅡ)を勝ったエコロブルームもデビュー戦でJR馬としてランクインした馬だが、今週のアーリントンC(GⅢ)もデビュー戦でJR馬としてランクインしたディスペランツァが勝つと言う事は第84回桜花賞(GⅠ)に続き今週の第84回皐月賞(GⅠ)桜花賞同様に、デビュー戦でJR馬としてランクインした馬のⅠ・2・3着で確定する予感が深まって来た。
今年の3歳世代は、2歳GⅠを含まて先週の桜花賞まで完全制覇を成し遂げている訳だが、しかもそのGⅠ制覇した馬は全てが異なる馬で、今年の3歳世代のJR馬は如何に数が多いだけでなく、層が厚いかの証とも言える。
JR馬知らずしてGⅠレースは成り立たないのは当然だし、今年は中央競馬界だけでなく、地方競馬のJR馬も層が厚く、それに伴いやたらと海外チャレンジするKTC競馬の陣営が増えて来たが、来週の羽田盃(GⅠ)は日本の競馬ファン必見のレースと成りそうだ。
再び地方からバケモノが誕生し、一大競馬ブームに拍車をかけてくれるシナリオは整いつつある訳で、益々目の離せない競馬三昧の日々が続きそうである。