シュネルマイスター、G1こそ1勝でも日本では貴重なキングマンの血持つ新種牡馬

 

お披露目されたシュネルマイスター(撮影・奥村晶治)
お披露目されたシュネルマイスター(撮影・奥村晶治)

 

 社台スタリオンステーション(北海道安平町)で6日、種牡馬展示会が行われた。

 

新種牡馬のイクイノックス(牡5)、シュネルマイスター(牡6)、グレナディアガーズ(牡6)をはじめ、29頭がお披露目された。

 

この日、午前と午後の2部制で行われた展示会には、約1000人の関係者が牧場に訪れた。
 

シュネルマイスターは日本では貴重なキングマンの血を持つ新種牡馬だ。

 

現役時代には21年NHKマイルCを制覇。

 

G1こそ1勝でも、3歳時のマイルCSではグランアレグリアに迫る2着など、名マイラーとして名をはせた。

 

マンハッタンカフェ、サリオス、スターズオンアース、ソウルスターリング、ブエナビスタなどがいるドイツの「Sライン」出身。

 

同SSの徳武英介場長は「牝馬ながらドイツオークス、ダービーを圧勝した1937年シュヴァルツゴルトを祖にSラインから、また力強さとしなやかさを兼ね備えた、その名の通りスピードマイスターのスタッドインでございます。

まるで日本のターフを求めているかのような母系です」と話した。
 

応援に駆けつけた手塚師は「1歳で初めて見た時から血統的背景が日本に合うのではないか、必ず種牡馬にして牧場にお返ししないと、と思っていました。

 

この子のベストパフォーマンスは勝ったレースではないですが、昨年の毎日王冠でした。

 

3着に敗れはしましたが、最後の100メートルの瞬発力は二十数年調教師をやっていますが、初めて見たような末脚を披露してくれて、この子の持っているポテンシャルは素晴らしいものがあると認識しました。

 

日本の繁殖牝馬のどの配合にも合うと期待しています」とPRした。
 

種付け料は350万円に設定され、すでに満口となっている。

 

2024年2月6日17時14分
(日刊スポーツ)

 

 

 グラサン

 個人的な見解だが、競走馬のセリ市場も楽しみだが、新種牡馬の展示会はホースマンに取っては重要なイベントと思っていて、今年はイクイノックスが競争実績からは当然人気に成るだろうが、生産者に取っては出資に対しリターンを取るのが重要と成る。

 

種牡馬と繁殖牝馬との相性も有るが、種牡馬6・繁殖牝馬4が通常の考えだが、何度かこの理論には反対の意見を唱えて来たし、血の飽和理論はあの吉田善哉氏が生前に唱えた様に、個人的にも学生当時から唱えて来た。

 

何故、ロードカナロアが競走馬時代に「…ディープインパクトの背中を捕らえ、やがて追い越す種牡馬に成る」と断言したかはいたって簡単な事で、競合する種牡馬らしい種牡馬の存在が居なかった事も有るが、配合できる繁殖牝馬の数の多さと、質の良さがハッキリしていた訳で、今では当時より優れた繁殖牝馬の質の良さ・その数の多さは半端じゃない。

 

確かに競争成績からはロードカナロアやディープインパクトと比較すれば雲泥の差が有るが、それを補ってくれるのが優れた繁殖牝馬の筈で、ディープインパクトやロードカナロア産駒との子供達との配合が出来る強みは大きい。

 

幸いにしてGⅠ・2勝取に失敗したシュネルマイスターは種付け料が初年度350万円と言う安価な値でスタートした訳で、間違いなく初年度産駒から一気に活躍馬が出る可能性がある。

 

その根拠はシュネルマイスター産駒がデビューする頃は、ダート路線が人気を集めている筈で、シュネルマイスターにはダート適性の高さが隠されており、その実態が表面化し途端、種付け料も産駒の値段も跳ね上がっている事だろう。

 

今では手が出ないほど跳ね上がったキタサンブラックの時も同じ事を断言したが、シュネルマイスターには陰に隠れた弱点が有ってのレース実績で、本来ならGⅠは複数の勝利を挙げていた筈で、その事は現役当時に何度も解説してきた通りで、第2の人生に幸男沖事を願わずにはいられない音譜グラサン恋の矢