モリアーナ、今年こそ牝馬V
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AJCC出走予定馬中、紅一点のモリアーナ(2024年1月10日撮影) |
今週の日曜中山メインは伝統の中距離重賞、AJCC(G2、芝2200メートル、21日)が行われる。
注目は紅一点のモリアーナ(牝4、武藤)だ。
昨秋の紫苑Sでは豪快な差し切りで重賞初制覇を果たした素質馬は、横山典弘騎手(55)の継続騎乗で秋華賞5着から挑む。
牝馬が連対すれば96年ダンスパートナー以来28年ぶり。
勝てば横山典騎手が鞍上だった91年メジロモントレー以来、33年ぶり史上2頭目の快挙になる。
◇ ◇ ◇
モリアーナについて語る武藤師の言葉に力が入る。
「すごい体になってきた。
充実した4歳シーズンにしたい」。
3冠牝馬リバティアイランドはジャパンCでイクイノックス相手に2着。
ブレイディヴェーグはエリザベス女王杯を制した。
ハイレベルな明け4歳牝馬世代の1頭として、チャンスをつかみたい始動戦だ。
前走秋華賞は外をスムーズに回った馬が上位に来る展開で、内をさばきながら5着に食い込んだ。
「引っかかるところがあるので外に出せないんだけど、内から上がり3ハロン33秒台のすごい脚を使ってくれましたね」と振り返る。
11日の1週前追い切りは美浦ウッドで5ハロン67秒2-11秒4を馬なりでマーク。
「いつものパターンで気合乗りが良すぎた感じはするけど、体の張りとか、状態は申し分ないです。
動きは抜群だった」と評価した。
試金石の一戦になる。
「ここの結果次第で路線をどうするのか、変更するのかを考えることになるけど、(距離短縮で)マイルに戻すのはいつでもできます。
NHKマイルCの後にオークスを検討していたくらいだし、AJCCを使いたいと相談した時に乗り手(横山典騎手)は『いいんじゃない』と即答してくれたから。
中山では紫苑Sでいい脚を使えているので、あの脚を2200メートルで使えれば」。
14日の京成杯(ダノンデサイル)で55歳10カ月23日のJRA最年長重賞勝利記録を更新した鞍上は、AJCCでは歴代最多の7勝。
全幅の信頼を置ける存在だ。
牝馬にとって厳しいレースであることは間違いないが、昨年はユーバーレーベンが3着に入り、27年ぶりに牝馬が馬券圏内を確保した。
「この先の大きいところを狙えるような、そういうレースをしてほしい」。
大阪杯へと続く中距離路線の主役候補に名乗りを上げることはできるのか。
モリアーナの走りに注目だ。
【木南友輔】
◆AJCCに出走した牝馬
84年のグレード制導入後、のべ34頭が出走した。
2着は85年ダイナカール、95年ホクトベガ、96年ダンスパートナーの3回。
3着は88年メジロフルマーと昨年のユーバーレーベンの2回。
第1回開催の60年までさかのぼっても、勝ったのは91年メジロモントレーのみ。
◆横山典騎手とAJCC
91年メジロモントレーで初勝利。
97年ローゼンカバリー、05年クラフトワーク、07年マツリダゴッホ、09、10年ネヴァブションで連覇、22年キングオブコージと最多7勝。
過去64回で次に多いのは小島太元騎手の5勝。
2024年1月16日9時17分
(日刊スポーツ)
競馬は勝ってなんぼで、2着以下は一山いくらで何の喝もない筈だが、2着でも勝ち馬に等しい評価をされ、時には勝ち馬以上の評価がされる事も有る。
このAJCC(GⅡ)は不思議なほど勝ち馬より2着馬の方が名馬が多い気がするのは私だけだろうか…?
85年ダイナカール・95年ホクトベガ・96年ダンスパートナーは牝馬ながらも2着に成つてはいるが、共に牡馬を相手にGⅠを制した馬で、GⅡなら2着は有っても当然の馬と言える。
果たしてモリアーナが牡馬を相手にGⅠを制するだけの馬かと問われれば聊か疑問が付くが、今年のメンバーなら数値的には充分勝てる根拠・裏付けの示せる数値を持っている。
GⅠでも通用するRN―88の数値を持っているカラテは雪でも振って、当日グシャグシャの馬場にでも成れば、そのRNー88の数値から楽勝する可能性は高いが、グシャグシャの馬場にでも成れば…のタラ…レバ…の話で、今の所その可能性は低い。
能力指数ー97・RNー73はG1では厳しい数値だが、GⅡならギリギリ足りる数値だし、他の12頭はGⅢ程度の馬でメンバーに恵まれたし、しかも馬齢別定戦のため54kの斤量でレースが出来るのが最大のメリットと言えるだろう。
問題は状態面だろうが、馬の見る眼に関しては誰にも負けないと言う自負が有り、レース前日のWeb新聞の調教ポイントにチェックが入って居るか否かで誰でも一目で解る様に成っておりますので、是非ご確認ください。