メンバー中、唯一のGⅠホースが主導権を取りスタートからゴールまで最悪の馬場にもかかわらず逃げ切ってくれたが、これでレース前の「このメンバーで負ける様では恥ずかしくて秋の凱旋門賞に挑戦なんて言えないよ…」と口にしていた陣営だが、これで週明けからマスメデアも動き出す筈だ。

 

確かに我々取材中にも今後のローテーションは気に成り、個人的には親子三代御賞典レースを制覇した横山ファミリーを見る事が出来、あの世への土産も出来たし、師匠と酒の肴で天皇賞談義をする事が出来そうだが「ハナさえ切れれば桁違いの強さを見せてくれる!!」と何度もこのブログで解説して来たが、その事を実際証明出来てほっとしている。

 

レース前に「昨年の凱旋門賞で殿負けしたディープボンドに負けてどの面下げてフランスに行けって言うんだい!?」は我が師匠・福永二三雄がイナリワンを中央に挑戦させて、当社の競馬教室で我々スタッフ・会員の前でホワイトボードに向かい右に父ミルジョージ・左に母テイトヤシマと書き、真ん中に大きくイナリワンと書いて「大井競馬でトップに成れずにどうして日本一に成れるんだい!?」が師匠の決めセリフだったが、タイトルホルダー陣営の「昨年の凱旋門賞で殿負けしたディープボンドに負けてどの面下げてフランスに行けって言うんだい!?」は正に瓜二つのコメントだった。

 

「藤田さん、天皇賞盾は甘くないよ、礼儀も重んじなければ成らないし、天皇賞とは御賞典レースを訳語で読んでいるだけだから、本来お立ち台で上から天皇杯・宮杯を受け取る事は日本人として恥を知るべきだ」と教えてくれたが、この場で何度か解説したが馬主がお立ち台で天皇盃を受け取る際に白い手袋をして受け取るのが礼儀でもある。

 

後にキタサンブラックの北島オーナーがその礼儀を知らなかった(?)のか慌ててスタッフが手渡しすると言うハプニングが有ったが、師匠は事前に「明日は必ず白い手袋を用意しておいてください」と耳打ちしてくれたし、出来に自信がある時は調教師は馬主にそうサポートするのが調教師の役目でもある。

 

愛読者の皆様の中には今後、馬主に成ってそんな立場に成った時にお役に立てれば幸いです。

 

師匠の生前の時に並んでスタッフと記念写真を撮った時の東京大賞典の口取り写真です。