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西武の「サステナ車両」実は3車種!?

東急9000系そっくり元・田園都市線「9020系」のゆくえ

2023.09.30 乗りものニュース

 

見た目そっくり、中身は違う東急9000系だが…

 西武鉄道が「サステナ車両」と称して、

小田急電鉄の8000形電車と東急電鉄の9000系電車を譲り受けます。

 

うち東急9000系は大井町線で使われているもので、2023年現在、5両編成が15本在籍。

西武へは2025年度以降に順次譲渡されます。

 

 なお大井町線には、その9000系とよく似た見た目の「9020系」という電車も在籍します。

編成数は3本。2019年に田園都市線から転属しており、前出の9000系と比較すると

後発の存在です。

こちらも、西武鉄道への譲渡計画に含まれているのでしょうか。

 

東急大井町線で使われる9020系電車。

元・田園都市線の2000系電車を改造した車両(画像:写真ACを加工)。

 

 西武鉄道の広報部は

「はい、9020系も譲り受けます」としています。

つまり厳密に見ると、西武鉄道へは東急9000系と9020系、

小田急8000形の3車種が譲渡されることになります。

 

 そもそも9020系は、元・田園都市線の2000系電車でした。

その2000系が新型2020系電車によって置き換えられると、

改造のうえ9020系となって、大井町線の古参8500系電車を置き換えたのです。

先述の通り3編成のみの運用ですが、

これはもともと、2000系が3本しか製造されなかったからでした。

 

 9000系と9020系の外見上の主な違いは、パンタグラフの位置。

9000系は3号車にも設置しているのに対し9020系はなく、

代わりに4号車に2基設置しています。

内装では、座席モケットの色やボックス席の有無で見分けられます。

色が緑なら9020系、ボックス席があれば9000系です。

 

 東急電鉄は2023年5月、9000系と9020系の更新を

目的とした車両新造に着手することを発表しています。

出自こそ違うものの、同じ更新計画のなかで、西武への譲渡が進みそうです。

 

西武鉄道 公式ブレスリリース

 

 

PDF文書

https://www.seiburailway.jp/file.jsp?newsroom/news/file/20230926_sasutenatrain.pdf

 

西武鉄道と東急電鉄・小田急電鉄「サステナ車両」を授受 

各社連携して、SDGsへの貢献を加速してまいります

 

 

 西武鉄道株式会社(本社:埼玉県所沢市、社長:小川 周一郎)は、

環境負荷の少ない他社からの譲受車両「サステナ車両」 (※)

の授受について、

東急電鉄株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:福田 誠一)および

小田急電鉄株式会社(本社:東京都新宿区、社長:星野 晃司)と

連携することに合意いたしましたので、お知らせいたします。

(※)他社から譲受したVVVFインバータ制御車両を

西武鉄道独自の呼称として定義

 

 「サステナ車両」として、

東急電鉄は「9000系」を、小田急電鉄は「8000形」を、 西武鉄道へ譲渡します。

これにより、西武鉄道では、本線系(池袋線・新宿線など)への

新造車両の導入に加え、「サステナ車両」を

支線系(国分寺線や西武秩父線など)に導入することにより

省エネルギー化を加速し、2030年度までに車両のVVVF化

100%達成を目指します。

なお、今回の連携による第1編成の運行開始は、2024年度を予定しております。

 

 西武鉄道、東急電鉄、小田急電鉄では、

各社の経営理念に基づき、SDGsへの貢献を意識し、

持続可能な社会の実現に向けた取り組みを積極的に推進してまいります。

 

 

 

 

という事で、大手の鉄道会社なのに、

他社のお下がりの車両を、買うというのは珍しいですね