北海道新聞デジタルに乗っている記事ですが

 

石北線沿線、高速バスに運賃補助 

JR赤字8線区調査・実証事業 観光列車の運行拡大も

2023.05.1 21:19 北海道新聞

JR北海道が地元負担を前提に存続を目指す赤字8線区で、

沿線自治体と行う調査・実証事業の概要が15日、分かった。

石北線ではオホーツク管内の沿線住民を対象に、

JRか高速バスで札幌に向かう際の運賃を一部補助するほか、

8線区全てで鉄道とバスの共通時刻表を作成する。

マイカー利用者の多い地域で鉄道とバスの利便性を高め、

公共交通全体の需要を喚起したい考えだ。JRは17日に正式発表する。

 

 調査・実証事業はJRと8線区の沿線自治体でつくる協議会が行い、

国土交通省が2023年度中にJRに示すように求めている

「事業の抜本的な改善方策」に結果を反映させる。

 石北線では、JRとバスの利用が運賃補助でどこまで増えるかを

7~8月に調査する。JRでオホーツク管内を訪れる利用客には、

管内のバスのフリーパス購入費を一部補助する。

 釧網線では10月に観光列車「くしろ湿原ノロッコ号」を臨時運行し、

景色を楽しめるよう釧路湿原駅の停車時間を延ばす。

富良野線では、夏の観光シーズンに

札幌駅から根室線経由で富良野駅まで運行する

「フラノラベンダーエクスプレス」を、富良野線を通り旭川駅まで延長運転する。

 このほか、8線区の沿線住民に現在の利用状況や、

どのような需要があるかを質問するアンケートを6月にも実施する予定。

共通時刻表は、JRがすでに宗谷線と石北線で始めているが、8線区全てで作成する。

 

 花咲線(根室線釧路~根室間)では、7月から来年3月にかけ、

落石駅と根室高校、市立根室病院をそれぞれ結ぶ路線バスを運行する方向で調整している。

同区間にバス路線はなかったが、根室市が4月から実証実験としてバスを運行しており、

7月から協議会が引き継ぐ計画だ。8月には、

眺めのいい海側に指定席を設けた列車の実証運行も予定している。

(桜井翼)