JR富良野―新得間廃止に沿線7市町村が正式合意 バス転換へ

2023.03.31 0:21 北海道新聞

【富良野】

JR北海道が廃止・バス転換を求めていた、根室線の富良野~新得間(81・7㎞)を巡り、

根室本線対策協議会を構成する7市町村は30日、富良野市内で役員会を開き、

2024年3月31日の運行を、最後に同区間を廃止することでJRと正式に合意した。

 

 

同4月1日から転換バスが運行される。

単独維持困難線区のうちJRが廃止を求めた5区間は、

留萌線深川~石狩沼田間が営業を終える26年3月末を

最後にすべて姿を消すことが決まった。

 富良野~新得間沿線の富良野市と上川管内南富良野町、占冠村、十勝管内新得町の

4市町村のほか、根室線滝川~富良野間沿線の滝川、赤平、芦別の3市の首長や代理、

JRの綿貫泰之社長らが出席し、廃止の同意書に署名。

バス転換の初期費用と18年間の赤字相当額に、4市町村へのまちづくり支援金2億8千万円を

加えた、計20億9千万円をJRが拠出することも合意した。

 16年8月末の台風10号による被害から運休が続く、東鹿越~新得間(41・5㎞)は

そのまま廃線となる。

 

 協議会会長の北猛俊富良野市長は会議後の記者会見で

「満足とはいかないまでも、不満足の中で満足を探し、決定に至った」と

苦しい判断だったことを強調。

南富良野町の高橋秀樹町長は「どこかで決断を下さなければいけない。

断腸の思いで署名した」と話した。

綿貫社長は「苦渋の決断であったことを重く受け止めている」と述べた。

 

 来年4月1日のバス転換後は、民間事業者や自治体が運営を担う。

複数のバス事業者が関わることから、料金体系のすり合わせや、

急な運休時の補完体制の確保などが課題となる。

 同区間について協議会は、21年7月に協議入りを決定。

沿線4市町村は22年1月、年間10億9千万円の運行費は負担できないとして

存続を断念し、バス転換に向けた協議を続けていた。

22年4~6月期の輸送密度(1キロ当たりの1日平均利用者数)は52人。

JRが廃止・バス転換を求めた200人未満の基準を大きく下回っている。(中元克治

 

 

「通学時間長くなる」不安募らす高校生 

JR富良野~新得間廃止合意 乗客減少「やむを得ない」の声も

 

2023.03.30 21:51 北海道新聞

 

 

【富良野、南富良野、新得】

JR根室線富良野―新得間の来年3月末での廃止が正式に決まり、沿線では惜しむ声の一方、

乗客数の低迷を踏まえ「やむを得ない」と冷静な受け止めも見られた。

日々利用する高校生は通学時間が長くなることへの不安を口にし、

観光客や住民からは映画やテレビドラマの舞台となった、駅舎の保存を求める声が上がった。

 

 30日午前8時過ぎ、晴天の東鹿越駅(上川管内南富良野町)に到着した列車から、

南富良野高の生徒や観光客ら約10人が降り立ち、代行バスに乗り込んだ。

東鹿越~新得間(41・5㎞)は、2016年8月末の台風被害以降不通のままで、

高校の最寄り駅の幾寅などへは乗り換えが必要だ。

 部活動のため乗っていた南富良野高1年の奈良琉丘(なら りゅうく)さん(16)は

通学で富良野駅から利用する。

代行バスも含め幾寅までの所要時間は時刻表通りなら57分。

一方、バス転換後の時刻表素案では1時間5分かかる。

バスが通る国道38号が鉄路と異なり、峠越えなどがあるためだ。

奈良さんは「今も運行本数が少なく不便な面もあるけれど、廃止は困る」と不安げだ。

 同高や南富良野町役場などが近い中心部にある幾寅駅舎は、

故高倉健さん主演の映画「鉄道員(ぽっぽや)」のロケ地として保存され、

衣装や小道具なども展示されており、この日も観光客がホームなどを見学していた。

映画のファンで岩手県から訪れたという中学3年生小野寺諒さん(15)は

「鉄路はなくなっても映画の世界観そのままの駅舎は絶対に残してほしい」と語った。

 テレビドラマ「北の国から」第1話に登場する

富良野市の布部駅近くに住む渡辺良一さん(70)は

「列車が通る様子を長年見てきたが、最近は10人も乗っていない」と

廃線決定を冷静に受け止める。ただ、同駅もドラマのファンらが訪れるといい

「観光遺産である駅舎を残して、住民が納得いく形で整備して」と望んだ。

 

 南富良野町の落合駅は16年の台風で水没してから、

「足元が危険」などの表示や立ち入り禁止のロープが張られた状態が続く。

雪解けが進む線路には枯れた草木が生い茂り、

市街地の幾寅駅と比べ鉄道ファンの数はまばらだ。

近くに住む40代女性は「バス転換しても運行本数や乗り継ぎなどで

不便にならないようにしてほしい」と話し、

日々の暮らしに影響が出ないよう要望した。

 18年から活動を続けてきた、

十勝管内新得町の町民有志の団体

「根室本線の災害復旧と存続を求める会」の佐野周二事務局長(76)は

「とにかく残念」と声を絞り出した。

「根室線は北海道の交通体系や今後の観光に欠かせないとの思いは

変わらないし無念だが、

今後も道内の鉄路を維持するための活動は続けていきたい」と話した。

(相武大輝、和田年正)

 

現在 南富良野町では、町営循環バスとして

北落合・落合~幾寅間と、下金山・金山~幾寅間を、結ぶバスが運行しています。

 

 

スクールバス便は、時刻表のとおり乗車することができますので予約の必要はありません

デマンド便は、事前に電話で予約が必要です

デマンド便予約先

北落合・落合方面 幾寅交通有限会社 電話:0167-56-7031

下金山・金山方面 KON産業有限会社 電話:080-2866-7845

 

利用料金

乗車1回につき100円(高校生以下は無料)

 

あと、占冠村営バスが 

 

 

上双珠別~占冠村役場~占冠駅前~富良野駅~富良野協会病院

占冠営林署~占冠村役場~トマム駅前~落合駅前~幾寅駅前

を結んでいます

https://www.vill.shimukappu.lg.jp/shimukappu/section/kensetsu/nmudtq0000002zab-att/nmudtq0000002zp7.pdf

ただし、占冠村民の利用を対象としていていますの

富良野⇔山部東22線の間のみの乗降はできません

 

 

廃止後の交通手段は、この南富良野町営バスを、富良野市内まで延長がいいと思いますね

あと富良野市内は、既存のふらのバスの路線バスの、富良野駅前~西達布がありますし

占冠村営バスの増便などの他

この区間を通り抜けるだけの人は、旭川~富良野~幾寅~新得~帯広の

都市間バス、ノースライナーを利用するようにという事になるのでしょうね

道北バス ノースライナー

 

JR北海道 公式プレスリリース

根室線(富良野・新得間)の鉄道事業廃止届の提出について

https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/230331_KO_Nemuro_Line.pdf

動画

 

 

 不満足の中での満足をさがし…」JR根室線・富良野~新得間 来年3月末廃止で合意 バス輸送に転換へ HTB北海道テレビ放送 テレビ朝日系