北海道新聞 根室版に乗っている記事ですが
旧村営軌道の車両走行目指す 別海・奥行臼公園の整備構想 国鉄駅も修理
2022.05.29 14:59 北海道新聞 根室版
動態保存を目指す旧村営軌道の自走客車(手前)とディーゼル機関車
旧村営軌道の車両走行目指す 別海・奥行臼公園の整備構想 国鉄駅も修理
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2022年05月30日 12:00
【別海】
別海町教委は地域を支えた交通の拠点の歴史を伝える「奥行臼(おくゆきうす)史跡公園」の
整備基本構想をまとめた。
町指定文化財「旧別海村営軌道風蓮線奥行臼停留所」「旧奥行臼駅」を2030年までに修理し、
保存を目指す。
旧村営軌道では当時の車両を走らせる計画を盛り込んだ。
保存修理済みの国指定史跡「旧奥行臼駅逓所」と合わせ、三つの交通遺産を一体整備する構想だ。
町南東部の奥行地区には
地域の発展を支えた駅逓と国鉄、村営軌道という交通関連の3文化遺産が集中している。
町は昨年、これを史跡公園として一体整備する方針を打ち出した。
基本構想では、1971年に廃止された旧村営軌道停留所跡周辺を整備し、
静態保存している自走客車(気動車)とディーゼル機関車の動態保存を目指す。
軌道跡の約1㎞で線路を復元、転車台跡も使えるようにし、
現在は静態保存中の車両を動かすことを検討する。
町教委によると、道内で簡易軌道の車両が営業時と同じ場所で、
動態保存されている例はないという。
旧奥行臼駅は33年(昭和8年)、旧国鉄標津線開通時に建てられ、
JR北海道へ移行後の89年に廃止された。現在は駅員詰所や線路約1キロも残る。
基本構想では旧駅舎の基礎の修繕など保存修理をするほか、
不定期開催のトロッコ乗車体験を常時行うことも目指す。
旧駅逓所は1910年(明治43年)~30年(昭和5年)に使われ、
75年までは旅館として活用された。
町教委は2018年まで約3年かけ主屋の保存修理工事を行った。
今回の構想では馬小屋や倉庫など周辺一帯を修復復元し、
駅逓所時代の景観を再現するとした。
構想はこのほか、情報発信のための施設や巡回路などを充実させて
3施設を結び、歴史を体感できる公園とするとした。
町郷土資料館の戸田博史主幹は
「異なる3時代の駅が良い状態で残る、貴重な文化遺産。
村営軌道の車両は数十年エンジンを回しておらず課題も多いが、
動態保存は夢ある話。実現させたい」と話す。
町教委は今後、各施設の現状を調べて整備費用などを見積もり、
23年度末までに整備基本計画を固める。
設計などを経て26年の着工、30年の完成を目指す。(小松巧)
別海町役場、ホームページに、奥行臼史跡公園整備基本構想 が載っています
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