北海道新聞に載っている記事ですが

 

 

優先席」でなく「専用席」なら座りやすい 

「名称導入、広げる価値ある」 札幌地下鉄調査 宇都宮大と北星学園大

2021.10.09 11:24

札幌市営地下鉄の「専用席」の表示

札幌市営地下鉄の「専用席」。シートの色などで一般席と分けている

 

 

 札幌市営地下鉄の「専用席」は、関東の「優先席」より対象者が座りやすい―。

宇都宮大(栃木)と北星学園大(札幌)の研究グループが、こんな調査結果を論文にまとめた。

専用席も優先席も、対象は障害者や高齢者、妊婦らで、ほぼ同じだが、

実際に対象者が席に座っていた割合は札幌が93・4%だったの対し、関東は19・9%。

「専用席」の名称は全国的にも珍しいといい、

同グループは「他地域に導入を広げる価値がある」と提言する。

 

 グループは市営地下鉄3路線と、

札幌と混雑率が近い関東の地下鉄3路線の専用席(関東は優先席)の

平日の通勤ラッシュ時の車内を目視で調査。

2016~17年に札幌は10日間、関東は3日間、

専用席に座っている人の数や、座っている人が対象者かどうかを数えた。

関東では車内の混雑度が高まるにつれ、

座れない対象者が増えたのに対し、札幌は低いままだった。

 

■苦情契機に改名

 

 国内の公共交通機関では1970年代に優先席の導入が始まり、市営地下鉄も74年4月に設置。

市交通局によると「若い健常者が座席を占領している」などと

市民から多く苦情が寄せられたため、翌年4月に「専用席」へ名称を変更した。

 

 グループは、札幌と関東の地下鉄利用者各300人へのアンケートも実施。

「専用席(優先席)に座らない」と回答した割合は札幌96%、関東58%だった。

一方、「『専用席』と書かれた席に座る」と答えた関東の利用者は9%だったことから

「名称の影響は大きい」としている。

 

■心のバリアフリー

 

 また車内で「対象者以外が座ってはいけない雰囲気を感じる」と

答えた割合は、札幌が約60%と、関東の約40%より高かったことも紹介。

グループ代表の宇都宮大の土橋喜人(よしと)客員教授(53)=札幌市出身=は

「優先席が浸透する前に名称を変えたタイミングの良さ、

独自のルールもおおらかに受け入れる北海道人の気質も影響しているのでは」と話す。

 

 論文は本年度、福祉や経済、情報などの研究者らでつくる

「日本福祉のまちづくり学会」の学術賞を受賞した。

同学会は「十分な研究蓄積がない優先席に着目し、

心のバリアフリーを浸透させる上で有益な知見が得られた」と評価している。

(中橋邦仁)

 

「日本福祉のまちづくり学会」HP

「日本福祉のまちづくり学会」の学術賞を受賞者発表について

札幌市交通局 公式HPP

第11回国土交通省バリアフリー化推進功労者大臣表彰を受賞いたしました
2020年6月10日

 

 

 

たしかに札幌の地下鉄、市電は、専用席ですが

JR北海道は優先席です

 

ただ、地下鉄、市電に、専用席にわかい健常者らしい人が、

座っていることを見たことがあります。

 

それと、高齢者の人が、

他の専用席対象者の人、特に、妊娠初期の人や、内部臓器障害の人などを

専用席から座らないようにしているのを見たことがあります

ヘルプマーク

マタニティ マーク

 

あと、「年寄扱いされたくない」、「腰が悪いので、立っている方がいい」

などの理由で、この専用席に座らない人もいますので、

そちらにも配慮しなければいけませんね。