北海道新聞 日高版に載っている記事ですが

この前乗せた記事より詳しい話です。

 

 

 

10停留所新設、利便性に期待 日高線転換バス 通学、通院、買い物配慮

2021.02.21 18:27 北海道新聞 日高版

新聞紙面には、20日付の日高版に乗っていたそうです

10停留所新設、利便性に期待 日高線転換バス 通学、通院、買い物配慮

 

 

 日高町村会と日高地域広域公共交通確保対策協議会、

JR北海道が18日にJR日高線の廃止で4月から運行する転換バスの

ダイヤなどを発表し、苫小牧~えりもの長大な区間を結ぶ新交通体系の概要が明らかになった。

同協議会会長の大野克之・新ひだか町長は

「1日でも長く運行が続くよう今後も模索していく」と強調。

将来的な公共交通の維持に向け、今後は利用増の取り組みが大きな課題になる。

 

 町村会などが発表した概要によると、まずは最も重要な乗客となる高校生の通学に配慮。

様似、浦河、日高町方面から静内高への登校に合わせ、

午前7時40分~52分に同校に到着する登校バス4便を新設する。

苫小牧市内への登校のために、静内の停留所から苫小牧駅へ1便、

平取から鵡川駅前に1便を運行する。浦河高から

部活動後に下校する生徒のため、午後7時台に静内行きの便を設ける。

 

 通院や買い物の利便性向上では新冠、新ひだか、浦河の3町に計10カ所の停留所を新設。

新車9台を導入し低床バス化も進める。

また、市街地に立ち寄る路線と国道を通過する急行便を使い分け、

時間帯によるニーズの違いにも対応する。

 

 えりもと苫小牧を結ぶ直行便「特急とまも号」は、

バスと日高線を乗り継ぐ場合と同等の3時間50分で運行。

往路は午前5時30分にえりもを出発、同9時20分に苫小牧に到着する。

復路は午後2時出発、同5時50分にえりもに到着する。

運賃はえりも―苫小牧が2900円で列車利用時の4560円と比べて割安となる。

 

 通学利用が多いとされる主な区間の運賃を見ると、

富川高~静内が880円(今の代行バスは970円)、

新冠~静内高が210円(同250円)、

浦河高~様似が510円(同340円)など。

ただ、1カ月の通学定期運賃はJRとバス事業者で割引率に差があり、

富川高~静内が2万6400円(同1万2630円)、

浦河高~様似が1万8360円(同9040円)など大幅な値上がりになる。

 

 現在の平日の便数は代行バスを含め134便。

既存路線と代行バスの近接部分の統合、利用の少ない便の見直しなどで4月1日からは98便に減少する。

 

 乗客のほぼいない状態で走る代行バスもある中、新交通体系での課題は利用促進策で、

町村会長の坂下一幸・様似町長は会見で「一番大事なのは多くの人に乗ってもらうこと」と指摘。

7町は今後の利用状況などを協議会で検証、毎年度のダイヤ改正に合わせて交通体系の見直しを行う。

 

JR側も引き続き議論に加わることになっており、

同社の綿貫泰之副社長は「地域とバス事業者の協議だが(JRも)参加して、

意見の調整をさせていただければと思う」と述べた。

 

 転換バスは日高線鵡川~様似間の代行バスに代わるもので、

JRが18年間の費用などとして支払う25億5500万円の拠出金を元手に運行。

町村会とJR、バス事業者は、転換バスと既存の路線、

都市間バスを含め利便性を維持しながら長期間継続できる交通体系を目指して検討を進めてきた。

運行ダイヤはジェイ・アール北海道バス(札幌)と道南バス(室蘭)が北海道運輸局に申請中で、

認可は3月中旬以降の見通し。

(河村元暉、松井伊勢生)