北海道新聞 旭川版に乗っている記事ですが

 

路線バス4分40秒で換気 旭川電気軌道「安心して乗って」

2021.01.13 05:00

旭川電気軌道が、運行するバスの換気能力について実験したところ、

路線バスでは走行と停留所での停車を繰り返す通常運行をした場合、

乗降口の扉を開ける度に車内の空気が入れ替わるため、

窓や扉を閉め切った場合の半分近い4分40秒で車内全体の換気が完了することが分かった。

 

新型コロナウイルス感染拡大でバスの利用は落ち込んでいるが、

同社は「安心して乗車してほしい」としている。

 

 

 

 実験したのは市内・郊外を走る路線バスや旭川空港行きのリムジンバス、

新千歳空港行きの都市間バスなど6車種。

閉め切った車内に白い煙を専用機械で充満させ、

エアコンなどバスの換気機能だけで煙が消えるまでの時間を計測した。

路線バスは通常運行と同様、走行と停車中の扉の開放を繰り返した場合も計った。

 

 その結果、路線バスでは停車状態で換気機能だけを起動した場合、煙が消えるまで8分30秒かかった。

これに対し、同じ車両で1分間走行、30秒の停車中に前後の扉を開放する運行を繰り返すと、

4分40秒で換気が完了した。

同社は今後、乗降客がいなくても停留所で前後の扉を開けるなど、

効率の良い換気ができるよう工夫する考えだ。

 

 同社の路線バスの乗客や売り上げは昨年2月から減少。

同9、10月の売り上げは前年同期の8割まで回復したが、

同11月以降は再び減少に転じ、同12月は約6割まで落ち込んだ。

河西利記社長は「コロナとどう付き合うかは課題で、お客さまと従業員の安全・安心を守る責務がある。

路線バスには一定の換気能力があると分かったので安心して乗ってもらいたい」と話す。

 

 路線バス以外の換気完了は、リムジンが8分30秒、

都市間が7分(いずれも窓や扉を閉め切った場合)だった。

実験は同社共栄営業所で先月23日、社員や市担当者ら約10人が参加して行われた。

(山口真理絵)