北海道新聞に載っている記事ですが 

 

釧路の石炭列車、有終の雄姿 さよならセレモニー ファン「ありがとう」運転士「やりきった」

2019.04.08 12:02 北海道新聞

  

大勢のファンに見守られながら春採駅を出発する記念の「さよなら列車」(加藤哲朗撮影)

 

動画 石炭列車の雄姿見納め セレモニーに200人

  

【釧路】

3月末で運行を終え、94年の歴史に幕を下ろした

国内唯一の石炭輸送専用の鉄道「太平洋石炭販売輸送臨港線」

(春採(はるとり)~知人(しりと)、4キロ)の「さよならセレモニー」が6日、釧路市内の春採駅で開かれた。

鉄道愛好家ら約200人が詰めかけ、「石炭列車」の愛称で親しまれた最後の雄姿を写真や動画に収めた。

 道内外の鉄道愛好家でつくる「釧路臨港鉄道の会」主催。

午前11時半、炭鉱マンらによる「釧路太平洋太鼓保存会」の太鼓の勇壮な音色が響く中、

先頭と最後尾の各車両前に「ありがとう石炭列車」「さよなら」と書かれたヘッドマークを付けた

「さよなら列車」(28両)が春採駅を出発。正午に春採駅に到着すると、鉄道愛好家らから

大きな拍手で迎えられた。

 祖父が同線の運転士だった釧路市のパート従業員高畠いずみさん(42)は

「亡くなった祖父が愛した列車の最後を見せたかった。

長い間ありがとう、という気持ちでいっぱい」。

同日の運転士吉田政弘さん(66)は「沿線でも多くの人が手を振ってくれ、やりきったと思えた」と話した。

 臨港線は1925年(大正14年)、太平洋炭鉱の石炭運搬のため運行開始。

0年代後半は1日15本前後走った。2002年の閉山後、採炭を継承した

釧路コールマイン(KCM、釧路市)の採炭量は落ち込み、運行は1日1本程度だった。

 同線は6月末に廃止される。(麻植文佳)