北海道新聞 空知版に載っている記事ですが

 

夕張市予約制スクールバス 運行費 年136万円減 生徒の協力、交通維持に一役

2018.12.23 05:00 北海道新聞 空知版

  

タブレットを使い、スクールバスを予約する夕張中の生徒

 【夕張】

市が昨年11月、中学生と高校生向けのスクールバスの一部で導入した予約制度により、

バスの運行委託費を年間136万円削減できたことが分かった。

削減分を活用して12月からバスを1便増やした市は

「生徒の日々の取り組みが地域の公共交通の維持、改善につながっている」とする。

 この制度は、平日の部活動終了後の便(部活便)と休日の便に限り、

利用する生徒がスマートフォンやタブレットで専用システム(通称・ピコピコシステム)に接続して予約する。

 市は、市内各1校の中高生向けバス運行を市内のタクシー事業者2社に委託。

部活便と休日便は利用者の増減が大きく、利用ゼロの場合もある。

事業者はスクールバス(45人程度)、マイクロバス(25人)、ワゴン(9人)、

タクシー(4人)を使い分けて運行するが、運行委託費は車両が大きいほど高額になる。

予約に応じて適正な車両を使えば、経費削減できる上、人手不足が深刻な運転手の

負担軽減にもつながる。

 部活便は1日に約30人、休日便は同約20人が利用する。

委託費は導入後の今年4月~11月で約430万円と、導入前の昨年4月~11月に比べて

約90万円減少した。

同期間で運行便は40便減り、減少幅を年間に換算すると136万円になる。

 

 導入後の数カ月間は予約入力の誤りも目立ち、座席に余裕のある車両を運行していた。

だが、システムを改善したこともあり、事業者は予約ゼロの便を休止するなど

効率的に運行できるようになった。

生徒の間でも予約が「ピコる」という略称で定着したという。

 市は12月から、生徒の要望に応え、部活便を1便増やした。

市は削減効果について解説した資料「ピコ通」を発行した。

担当の企画課は

「生徒たちが公共交通について考え、協力してくれた成果を知ってほしい」と期待する。

(藤田香織里)