北海道新聞 旭川版に載っている内容ですが
JR名寄駅舎、昭和初期の姿へ 築90年超、改修始まる
2018.09.12 05:00 北海道新聞 旭川版
昭和初期の駅舎を再現した模型(名寄市北国博物館所蔵)
改修工事が始まったJR名寄駅
現在の名寄駅
名寄駅 駅名標
【名寄】
JR北海道は11日、築90年以上がたち、老朽化の進む名寄駅の改修工事を始めた。
工期は11月末ごろまでで、傷みの目立つ屋根と外壁の塗装や補修などを実施。
屋根は現在の緑色からえんじ色、肌色の外壁はグレーに変え、建設当時の外観を再現する。
名寄駅は1903年(明治36年)9月に開業した。27年(昭和2年)築の現在の駅舎は2代目。
一部が鉄骨の木造平屋で、面積は496㎡。
70年代から80年代にかけて、少なくとも4度の改修や改築をしているが、近年は劣化が目立っていた。
JRによると、今回の改修は老朽化対策が中心で、
屋根やひさし、外壁の塗装と張り替え、建材の交換などを行う。工費は非公表。
JRは昨年、駅の改修方針を名寄市に伝えており、駅舎の外観についても事前に相談。
昭和初期の再現を要望した市は今回の改修について、「ありがたい」(企画課)と歓迎する。
ただ、駅舎の内部は手つかずで、2016年のツインクルプラザ(旅行センター)とキヨスクの撤退後、
待合室以外が活用されていない状況は変わらない。
名寄商工会議所は改修を評価した上で、「お客さんの利便性向上につながる仕組みを考えてほしい」と
JRに要望する。
鉄道に詳しい名寄市の飲食店経営、志々見敦さん(44)も
「駅舎をこのまま残してくれたのは良かった」と話す一方、
利活用策の見えない駅舎内の現状には危機感を強めている。(上村衛)