北海道新聞 札幌版に乗っている記事ですが
札幌・地下鉄南北線真駒内駅前 再整備の具体案策定へ 10月にも有識者会議発足
2018.08.28 05:00 北海道新聞 札幌版
真駒内駅前
札幌市は今秋から、地下鉄南北線真駒内駅前の再整備計画を本格化させる。
1972年の札幌五輪に合わせて造られた南区役所、南保健センターといった、公共施設の建て替えや
商業施設の誘致などを目指す構想で、10月にも有識者会議を発足。
燃料電池バスや水素ステーションを導入し、
省エネを推進する「スマートコミュニティー」への転換も検討する。
市が開催を目指す2030年冬季五輪では、真駒内に選手村を整備する計画がある。
同時に公共施設などの建て替えも進め、真駒内駅前を一新する方針だ。
真駒内駅は1日当たりの利用人数が約3万人で、バスの発着は千台に上る。
しかし、公共施設の老朽化やにぎわいが少ないことが課題となっていた。
札幌市は13年度に「真駒内駅前地区まちづくり指針」を策定し、「通過型から滞留・交流型の駅前地区」を
目指す考えを示した。
市道真駒内団地5号線(駅前通り)沿いを「公共・民活エリア」「中学校エリア」に分け、
駅前に商業施設やバスターミナルを組み合わせた施設を整備したり、
駅前広場を設けたりする案などを、検討してきた。
都市計画や交通計画の専門家でつくる有識者会議は、
これまでの議論を踏まえた上で具体的な案を練り上げていく。
ほぼ同時期に地元町内会関係者の意見を聴く協議会も設置し、19年度中に計画をまとめる。
合わせて、水素エネルギーや再生可能エネルギーを効率的に使う街づくりも考える。
真駒内地区の五輪団地や公共施設の暖房に利用されている市駒岡清掃工場の廃熱を、
他の施設でも使えるように拡充する。
現在、市内では豊平区の1カ所しかない水素ステーションを真駒内にも新設することや、
燃料電池バスの導入も検討する。
札幌市は「地域の拠点機能を向上させるだけでなく、環境に優しい街づくりを推進したい」と意気込む。
真駒内駅前の再開発を巡っては、プロ野球日本ハムによるボールパーク構想(BP)に絡み、
ファン向けのクラブハウスなどを建設する案もあった。
建設予定地が北広島市に決まったため、白紙となっていた。(五十嵐知彦)