朝日新聞デジタルに乗っている記事ですが

AKB48グループ 世の中って…岡田彩花〈AKB48〉 見守ってくれた父を胸に

 

2016年.07.23 12:54 朝日新聞デジタル

 

 AKB48に入ったのは中学1年生のとき。

「オーディションがあるよ」と父に勧められました。

私は小学3年生の頃から、小学生向けファッション雑誌を読んで、

モデルさんに憧れていたので、AKB48に入れたら、

その夢に近づけると思ったようです。それでも実際に合格した時は

私以上に両親が驚いていました。

いちばん喜んだのは、受けることを勧めた父でした。

 

 AKB48での活動が始まってからは、帰宅すると、

その日の出来事を両親に報告しました。

父は「有名になれたらいいね」と励まし、前向きな気持ちにさせてくれました。

 

中略

 

 そんな父が入院したのは2014年の夏でした。

それまでも何度か倒れたことがあったので、心配でした。

8月中旬には東京ドーム公演が予定されていました。

コンサートを楽しみにしていた父は、お見舞いに行くと、

「成功するといいね」と言いました。

だけど、その数日後、父は亡くなりました。

 

 亡くなる日の夜、私はライブがあって、父の元にはいませんでした。

危ない状況と知れば、私が心配して、ライブに集中できないと、

母は知らせなかったそうです。

深夜、病院に駆けつけたときは、もう父は息を引き取っていました。

 

 その日、私は仲の良かったみぃちゃん(峯岸みなみ)と、ゆいりちゃん(村山彩希)に

報告しました。

みぃちゃんはお葬式にも来てくれて、私が泣くと、一緒に泣いてくれました。

 

 東京ドームコンサートで、私は特別にセンターで歌う機会をいただきました。

みぃちゃんとスタッフさんが話し合って、

亡くなった父のために私の舞台を用意してくれることになったのです。

 

 選抜メンバーの中で歌うか、センターで歌うか二択でした。

私は父も喜ぶだろうとセンターで歌うことを選びました。

曲は大切な人を永遠に見守りつづけたい人の思いをつづった

「桜の木になろう」でした。

一緒に歌うメンバーも希望していいことになり、

みぃちゃんとゆいりちゃんを両サイドにして、

北澤早紀ちゃん、前田美月ちゃん、岡田奈々ちゃん、

西野美姫ちゃん、梅田綾乃ちゃんらと一緒に歌うことになりました。

 

 コンサートに訪れた母の隣には父の席が用意されました。

私は父に届くようにと気持ちを込めて歌いました。

 

 父が亡くなってから、もうすぐ2年。その間、私も成長したと思います。

今までは、簡単に心が折れていましたが、今では、粘り強くなりました。

自分のことで精いっぱいだったけれど、後輩たちの面倒も見られるようになり、

握手会でも以前はおしゃべりが苦手でしたが、ファンの方と楽しめるようになりました。

 

 父の期待に応えたい。劇場公演を大切にしながら、

うれしい報告ができるように頑張りたいと思っています。

6月の選抜総選挙で初めて57位にランクインできました。

夏休みには、トロフィーをもって、お墓参りに行きたいと思っています。

 

ということで、この2014年東京ドーム公演

AKB48グループ東京ドームコンサート~

するなよ?するなよ? 絶対卒業発表するなよ?~」の

1日目(2014年8月18日)の25曲目に歌った曲で

桜の木になろう 梅田綾乃・岡田彩花・岡田奈々・木﨑ゆりあ・北澤早紀・西野未姫・

前田美月・峯岸みなみ・村山彩希

 

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