「骨ストレッチ」の効用 | 馬術稽古研究会

馬術稽古研究会

従来の競技馬術にとらわれない、オルタナティブな乗馬の楽しみ方として、身体の動きそのものに着目した「馬術の稽古法」を研究しています。

ご意見ご要望、御質問など、コメント大歓迎です。


 乗馬をしていて、自分は股関節や肩周りの柔軟性が足りない、というように感じていたり、騎乗後の背中や腰の痛みに悩んでいる方というのは、多いのではないでしょうか。


 そんな時、固さや痛みを改善するために様々なストレッチ運動などを行なわれている方もいらっしゃると思います。


 「ストレッチ」と聞くと、前屈や股割りなど、痛みをこらえながら筋肉を引き伸ばすことで身体を柔らかくしようとするような運動が頭に浮かびますが、

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最近では、様々な手法を用いて、固まって動かなくなっている筋肉を「ゆるめる」ことで、関節の可動域を増していこうというような考え方が主流になってきているようです。






  巷ではちょっとしたブームになっているようで、書店や動画サイトなどでも、さまざまな「開脚メソッド」というようなものが多くみられます。



  そんな「ゆるめるストレッチ」ブームの火付け役とも言えるのが、松村卓氏の

『骨ストレッチ』

ではないかと思います。


  骨ストレッチ、と言っても、骨を引っ張って伸ばそうというようなことではなく、

筋肉ではなく「骨の動き」を意識しながら、簡単な体操のような動きを行うことで、自然と筋肉の緊張が緩み、関節の動きが柔らかく、軽くなるという、ちょっと変わった身体調整法です。

 
  やり方は、以下のような感じです。


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  この基本ポーズから、肘関節のグリグリの両端を、反対の手の親指と小指で押さえながら、曲げた方の腕を脱力させてダランと垂らす、という動きを、掌の向きを前向き、後ろ向きと変えながら数回ずつ行うと、

それまで、肩を回すと背中がバリバリ鳴っていたような人でも、肩甲骨周りの筋肉の凝縮が解れて、肩の動きが驚くほど軽く、スムーズになります。


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  腕と同じように、くるぶしのグリグリを指で押さえながら足先を回してみると、足首の関節の柔軟性や軽さが増す感じがします。

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  肩を回すときの、「腕」の付け根を、肩ではなく、胸鎖関節(鎖骨と胸骨の繋ぎ目)として考え、鎖骨ごと動かすように意識してみると、腕を動かす動きに多くの部位が参加するようになり、パンチの威力が増したりします。


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   乗馬でも、肩が詰まって腕が短くなってしまい、手綱を短く持つことが出来なかったり、丁度良いコンタクトが保てなかったりすることがよくありますが、


このような方法によって、鎖骨や肩甲骨を意識してスムーズに動かせるようになれば、拳を馬の頭の動きに一致するように柔らかく随伴させながら、しっかりとしたコンタクトを保つ、といったことが出来やすくなるかもしれません。


    乗馬のレッスンの前後にでも、試しに行ってみて頂ければと思います。