旅立つアイドルと、生き抜く僕ら。 | 藤坂託実の、世界に幸Ale♪

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本日は、横浜のみなとみらいにあるパシフィコ横浜に行ってきました。




行われたのは、'17年2月8日に急逝した、私立恵比寿中学(以下「エビ中」)の松野莉奈を送る会です。本来この日この場所ではファンクラブイベントが開催予定でしたが、彼女の急逝を受けて、誰でも参加できる会となりました。なので、ファンクラブメンバーではない私でしたが参加させて頂きました。



思えば私が生まれてから、世の中に大きな影響を与えた若い芸能人の死というのは数例ありました。名前がすぐに思い浮かぶのは、岡田有希子さん(1986年没、18歳。自殺)、尾崎豊(1992年没、26歳。肺水腫)、hide(XJAPAN)(1998年没、33歳。不慮の事故)くらいですが。

といっても、岡田さんの時は私はあまりに幼くて全く覚えがなく、尾崎豊の時は全国的な大ニュースだった印象は強いものの、音楽に興味の無かった当時の自分にはどうでもいい話題でした(おまけに、今も尾崎豊のことはあまり好きではありません、曲も含め)。

一方でhideの死は自分にとって衝撃的な“事件“でした。当時LUNA SEAやGLAYなどが全盛でもちろんhideもXJAPAN解散後積極的に活動してましたし、私も彼らの音楽が大好きだっただけにショックな出来事でした。
また、亡くなり方が自殺を思わせるような状態だったこと、後追い自殺するファンが相次いだことも、自分自身や社会全体に深い動揺を与えました。




そんな昔話を引き合いに出して良いかわかりませんが、今回の松野莉奈(ニックネーム:りななん)の突然の死は、マスコミでも相次いで報じられました。
また、エビ中はWikipediaでも日英中韓仏独伊露西葡語の10言語版で書かれていますが、りななん急逝の当日中に西葡語を除く8言語版でその旨が書き加えられました。(後に葡語版にも加えられましたが、
当記事アップ時点では西語版だけが何故かまだ未記入です)それだけ、世界的に影響力を持つアイドルに成長したエビ中であり、その訃報に胸を痛めた方々は多数いるのです。


ただ、この不幸の中でも安堵したのは、後追いが出なかったことです。これは本当によかった。hideの後追いの件が頭をよぎったのですが、やはり時代は違うのですね。ファンの皆さんも、驚き・悲しみ・困惑の中でも努めて冷静であろうとする姿勢がネット上にはあふれていました。




さて、初めてパシフィコ横浜に来て、海沿いの美景に少し感動して写真を撮りつつ、送る会の列に並ぼうとしたのが午後3時半頃。
驚愕の人数に唖然としました……
幅5mほどの折り重なる様に蛇行した行列の中に人がぎっしりと詰められて長~い列になっていました。会場の外だけでざっと1000人以上はいたと思います。

また、その列がなかなか進まない……そりゃそうです、送る会と銘打っていても実質は今生のお別れ会ですから、その場を離れるのは名残惜しいでしょう。機械的に人間を流れさせるのは残酷な気もします。
ただそうは言っても、待たされる側はしんどい・・・

結局、寒風の吹く会場の外で2時間20分(!!)、さらに会場内にも恐るべき行列が存在し、中で1時間15分ほど並び続けました。計3時間半、ずっと立ちっぱなしで脚もパンパン、暇つぶしでずっとスマホを見続けて目もシバシバ(笑)
埼玉から時間かけて来たことをちょっと後悔しそうになりました。実際そんな感じの愚痴を言う人もいましたし。




ところが、です。
忍耐を重ねてたどり着いたホールのステージ上に笑顔のりななんの写真と、彼女のカラーの青を基調とした多くの飾り花や透明なバルーンの数々、さらにそれをこれまで献花された圧倒的な量の花束が囲んでいたその景色は、まるで別世界。
気付けば脚のパンパンも目のシバシバも感じなくなっていました。

きっと翌日翌々日のワイドショーでは映像として流れるでしょう。しかし映像では伝わらないであろう、あの場にいないとわからない不思議な穏やかさと清(さや)かさ……これまで彼女が与えられた大きな愛情やファンの方々の想いが天国を作りだしたのかもしれませんね。




急逝から2週間が経った今もなお、ファンの方々には様々な感情が去来するのでしょう。写真を前にすすり泣く人ももちろんいましたが、嗚咽を漏らすほどの方は、私が見た限りいませんでした。もっと早く訪れた方はどうかわかりませんが。
ちなみに私も、流れはしなかったものの、目に溜まるものが…。
きっと目のシバシバのせいだ(笑)スマホの見すぎには注意しよう(笑)

私も、特別にすごく応援しているというわけではなかったけれども、エビ中の中ではりななんを最も推していただけに、あの突然死に、当日はもとより数日の間、心がふわふわとしていたのは否めません。

しかし、今日、手を合わせて、しっかりとした心持ちに戻って普段の日々を過ごせそうです。



会場を出る前に、何度も天国を振り返ったりして、やはり後ろ髪を引かれる気持ちにはなりましたが、胸を張って出てきました。

時刻は午後7時半。何と4時間もパシフィコにいたんですね~、でも有意義な時間は実質30分も無かった(笑)でもあの空間に遠く足を運んで本当によかったと思いました。