前回書いたように、アラビア語で『複数形』は、3個(3人)以上について表現する場合です。
※なお、お気づきのように今回、『規則複数形』と銘打っているからには、
当然『不規則複数形』もあるわけです。これについては次の記事の最後にいろいろと書きます。
さて、規則複数形ですが、男性(名詞)と女性(名詞)で変わり方が異なります。
したがって、「男性規則複数形」と「女性規則複数形」に分けて考えます。
とは言っても、人称代名詞の記事でも書きましたが、
どんなに女性が多くても、複数の中で男が1人でもいれば「男性複数」の扱いです。
「女性複数」は対象の中に女性だけしかいないときの適用です。
どちらが使用頻度が高いか、言わなくても分かりますよね?女子校のような環境じゃなければ。
でも、もちろん、どちらの複数形もやりますよ。
今回は、まず『男性規則複数形』を扱います。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20140113/23/jptymjp0jmtpad/ce/3c/p/o0720045012813272027.png?caw=800)
①مُعَلِّمُونَ →→→ مُعَلِّمٌ
②اَلْمُعَلِّمِينَ →→→ اَلْمُعَلِّمُ
①mu‘allimûna(ムアッリムーナ):教師たち
②almu‘allimîna(アルムアッリミーナ):その教師たちの[を]
前回の双数形のときと逆ですみませんが、左の細字が単数形主格、矢印の先の太字が規則複数形です。
手書きでは、赤字が男性規則複数形の語尾の変化の部分です。
男性規則複数形・主格は、
単数形の語尾の母音をuにして、
その後にونَ(ûna:「ウーナ」)を加える。
また、男性規則複数形・所有格と対格は、(共通です)
単数形の語尾の母音をiにして、
その後にينَ(îna:「イーナ」)を加える。
語尾に【長母音+ن(n)】を加える点で、「双数形」とパターンが同じですよね!カンタンです。
①の主格ですが、[限定]、つまり定冠詞alがつくときも同じように語尾にونَ(ウーナ)を加えます。
اَلْمُعَلِّمُ(単数形)は、اَلْمُعَلِّمُونَとなります。この点も双数形と同じですね。
②の所有格・対格も同様です。
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規則複数形を形容詞が修飾するのも、双数形のときと同じパターンです。
被修飾語の名詞と、修飾する形容詞の【4点セット(限定/非限定・性・格・数)】を合わせます。
(忙しい)مَشْغُولٌ→
(その忙しい教師たちの)اَلْمُعَلِّمِينَ اَلْمَشْغُولِينَ
※※これは単数形にも双数形にも言えることですが、
【4点セット】をそろえるのをいつも意識するのは初学者には大変でしょう。(私もそうでした)
ただし、慣れと言ってしまえば安易ですが、上記のように名詞と形容詞の語尾が
同じような感じになる場合がほとんどなので(不規則複数を除く)、
ただ書くだけでなく、音読をしてみることで感覚をつかめる場合が多いです。
これはアラビア語だけでなく、ほとんどの言語学習で効果があるはずだと思いますが。
言語って、当たり前だけど、最初に音声ありきのものですからね。
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また、規則複数形に所有格がかかってくる場合も双数形と同じです。
【男性規則複数形+所有格名詞】のとき、男性規則複数形も語尾のن(n:ヌーン)が脱落します。
所有格が代名詞でも同じです。太字は男性規則複数形ですが、③④⑤の下線部分のن(n)が落ちています。
そして⑤のように、形容詞が絡んでくる場合も双数形と同じ要領で【4点セット】を合わせます。
学校はمَدْرَسَةٌ(madrasatun)です。
③「その学校の教師たちは」→→مُعَلِّمُو الْمَدْرَسَةِ
④「彼らの教師たちを」→→مُعَلِّمِيهِمْ
⑤「その学校の忙しい教師たちの」→→مُعَلِّمِي الْمَدْرَسَةِ الْمَشْغُولِينَ
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今回のまとめです。
1)男性規則複数形の主格は語尾にونَ(ウーナ)、所有格・対格は語尾にينَ(イーナ)
[双数形は主格:انِ(アーニ)、所有格・対格:ينِ(アイニ)]
2)双数形と同じく、男性規則複数形の名詞の後ろに所有格が来ると、ن(n:ヌーン)が落ちる!
「男性規則複数形」は以上です。次回は、使う頻度は多くないですが「女性規則複数形」です。
また、#1からのまとめのような、練習問題っぽいものを作ってみたいと思います。
問題を作るっていうのは、未熟者の自分がずいぶんエラそうな立場になった気がして
「大丈夫かな……?」とも思いますけど、、、
まぁ、このブログは私にとっては創造と挑戦の場でもあるので、やってみたいと思います。
お気を悪くされなければ幸いです。
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