夏の夜のミステリー | 原始力発電

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先日、中学の時の同級生男4人女3人で飲み会があった。ここ数年、地元に残っている連絡のつくメンバーでよく飲み会をやる。
男は3ヶ月に1回くらいは会っているし、女も1年に1回くらいは会っているメンバーだった。お盆前に急遽集まることになったので来られない人もいて、いつもはもう少し多い。

何故、今回お盆前に急にやることになったかというと、関東の方に嫁いでみな20年近く会ってない上田さん(仮名)という女性が、帰省していて、今回の女性メンバーの一人の坂田さん(仮名)に電話があり、みなに会いたいというので、急に飲み会を催すことになった。上田さんとは、みなそんなに親しかったわけではなく、電話をもらった坂田さんは高校も一緒だったそうだが、それ以来あっておらず、最初、実家に電話をもらったそうだ。私にしても顔はなんとなくおぼえてるが20年以上会ってないし、どんな人かよくおぼえてない。

夜の7時30分からだったが、時間通りにやってくる者はなく、少しずつ集まり飲み会はすすんでいった。しかし1時間たっても今回の主役というべき上田さんはやってこない。1時間半くらいたった頃に、坂田さんが携帯番号を聞いていたので連絡してみることにした。すると電源オフor圏外というメッセージが流れた。中学時代のメンバーが集まるというので卒業アルバムを持ってきている人がいて、当時の卒業アルバムには卒業生の住所や電話番号が書き込まれていたので、実家にも電話してみることにした。今度は上田さんのお母さんらしき人が出て、娘は、もう関東に帰ってしまったとのこと。しかも帰る前に誰かの葬儀に出てそのまま帰ったそうだ。
それを聞いてみな、狐にでもつままれた心境になった。坂田さんが上田さんと電話で飲み会の場所、時間の確認をしたのはこの日の午前中だそうだ。だから場所や時間を勘違いしているわけではないと思う。それに、もし急に葬儀に出ることになり、来られなくなったのなら、いい大人なんだし一言連絡があってもよさそうな気がする。何か連絡できない特別な訳があったんでしょうか?結局私達は夜の11時頃まで飲んでいたが上田さんからは何も連絡がなかった。


そしてそれから二日後、私の家に電話があった。母が最初出て私宛だったので代わろうとしたら突然切れてしまった。母によるとよく聞き取れなかったが、上のつく名前の女性からだったそうだ。上田さん?!しかし私は引越しをして、中学の時と住所、電話番号がかわっているので上田さんは私の家の電話番号を知らないはず。それ以前に上田さんは私があの飲み会に出席していたのを知らないはず。
上田さんは何故飲み会に現れなかったのか?私の家に電話してきたのは誰なのか?
謎は深まるばかり。


「この世に不思議なことなど何も無い」
と京極夏彦の小説のセリフにあります。きっと今回の事もたいした謎ではないと思いますが、何とも気になる出来事です。