大阪市中之島の土佐堀川に沿って建つリバーサイドビルディング
平面形の横長が特徴で、水面に映えるテナントオフィスビルです。

1965年竣工で築58年。

登録有形文化財に指定されています。

設計は岸田日出刀(きしだ ひでと)。
東大教授で、丹下健三、前川國男などの師匠にあたる方で、安田講堂の設計者ですが、設計事例は少ないそうで、その点でも貴重です。

登録有形文化財としては早い、築51年で指定されており、その理由は以下だったそうです。

■設計に優れていること。
①岸田日出刀の設計。
②川沿いの地盤を考慮し高速道路の構造を引用したと伝えられ、柱が内部側に二本立っています。

その結果外壁部には、カーテンウォールによる水平連続窓がデザインされています。

③外壁タイルは、新築当初は有田焼タイル。

劣化から貼り替えられていますが、今も一部が残っています。

④塔屋の外装がガードレールなのも珍しいです。高速道路の構造を引用した、遊び心かもしれないです。


■高度成長期オフィスビルの典型も評価の対象だったそうです。
①郵便受けやサイン

②階段室のステンレス手すり


また、登録有形文化財になることで、テナントさんの意識も変わったとのことで、このような効果があることも知りました。


2階はコワーキーングスペースとなっており、川を見ながらのお仕事は心地良さそうです。