香川県三木町にある、旧神山村役場の紹介をします。

三木町は、高松市郊外の田園風景が広がる町。

旧神山村役場は、昭和2年(1927年)に建てられた、築95年の建築です。

里山を背景とした、

田園風景が広がる旧役場です。

昭和29年(1954年)の三木町合併まで神山村役場として、

その後は、三木町神山支所として、引き続き行政機関だった建物。

廃所後は地区の集会所として使用されていました。

昭和に6村合併した三木町で、唯一残る村役場でもあります。

 

木造1階建て、寄棟造りの屋根には、

どっしりとした役場らしい安定感があります。

板張りの外壁に、木製の引違い窓。

外装での特に凝った装飾は特にありませんが、

当日のスタンダードな村役場建築だったのではと思います。

 

役場入口は、入母屋造りの玄関が。

10数年前までは地区の方々が清掃をしていたそうですが、

現在は未使用のまま手入れされてなく、建物の老朽化が加速した状況となっています。

 ただ、残念なことに、

・令和3年(2021年):町は解体を執行する旨を表明

・その後:地域の方が100名を超える保存署名要望

・令和4年(2022年)4月:サウンディング型市場調査(三木町実施)

→利活用について、民間事業者から提案を求め、2提案あったものの改修等の費用負担が町であったため、採用されなかった。

・令和4年(2022年)8月:民間事業者の改修費負担を前提としたクラウドファンディング。

→支援金が集まらず不成立となり、白紙。

 

そして、いよいよ、

解体が迫っています。

 

100年近く、この地域の顔として、

記憶されてきた建物には、

様々な活用方法が考えられます。

・観光施設(観光案内所)

・地域の文化施設

・レストラン、物販 などなど

 

全国各地で繰り返される、歴史的建築の取り壊し。

ここから何かを発信できないか、と思います!

 

※ご参考:地元の方による保存運動チラシ