神戸北野の異人館。
全国で100指定されている伝統的建造物群保存地区(伝建地区)のうち、洋館群が指定されている珍しいところです。
戦時の空襲、戦後の都市開発、そして阪神淡路大震災を潜り抜けて、今に至っています。
明治開国後の歴史を今、肌で感じ目にできることは、極めて貴重なものだと思います。
異人館そのものが残るのは、10数棟が点のように散在して残っていますが、日本の古建築が散在する歴史的地区と違ってそのばらつき感をあまり感じないものがあります。
神戸北野地区が、瀟洒な建築にあふれていていて洋館とのイメージ感とあまり違わないことがその理由なのかな、と現地を歩き思います。
■風見鶏の館
異人館のシンボル的建物の重要文化財。
明治当時のドイツ風建築が神戸に残っています。
ドイツ人設計者によるもので、設計を日本人棟梁にどのように伝え工事を進めたのだろうか?
と思います。
当時流行していたアール・ヌーヴォーのデザインが見られることも、興味深いものです。
神戸市が所有し、運営しているそうです。
■萌黄の館
緑の外壁からレンガの煙突が印象的。
白い外壁を昭和末期の大改修で、新築時の緑に着色復元されたとのこと。
保存改修の手法が行われています。
屋根瓦など和洋折衷が見られ、日本人的にはしっくりくるものがあります。
重要文化財ですが、個人所有建物を神戸市が借りて運営しているとのこと。
■スタバの洋館
移築された洋館に、スタバが入っています。
この違和感なさも、スタバのイメージブランドが高いことが理由かな、と思います。