大徳寺は、24の塔頭(たっちゅう)から構成され、室町時代の建物が今に残されています。
それぞれの塔頭には、信長、秀吉、そして千利休の足跡が色濃く残されています。
 
最近、いくつかの塔頭を訪れました。
(真珠庵、黄梅院、興臨院、総見院、ほか)
 
■茶室
各塔頭には利休の流れをくむ茶室が設けられています。
そのなかに佇むと数百年をへた深みを感じます。
三畳規模の小さな茶室には、日本の美意識が凝縮されています。
 
狭く囲って室内には自然が取り込まれています。
土壁、障子を介した光、木建具、竹木、光窓。
もてなしの場に合わせた天井高さ、仕上げ、かたちのちがい。
それぞれに凝縮された意味があり、日本の奥深さを改めて学びます。
(写真は、真珠庵の庭玉軒(真珠庵HPより))

 
いくつかの塔頭をまわると、大徳寺共通のつくりがあることに気づきます。
禅宗共通のつくりでもあるようです。
 
■表門
大徳寺内の石畳の共用道に面して、表門が迎えてくれます。
(写真は興臨院表門、重要文化財))
 
■唐門
杉苔の石畳を歩くと、(写真は黄梅院)
 
少し歩くと唐破風で檜皮葺きの唐門が迎えます。
(写真は興臨院唐門(室町時代、重要文化財))
 
■方丈庭園と本堂
そして、唐門から入ると、白砂の方丈庭園と本堂が。
軒先の縁側に腰掛け、白砂の庭園を眺めるお馴染みの風景です。
(写真は興臨院本堂(1533年完成(築488年)、重要文化財))
 
 
■茶室
茶室には3畳ほどの閉鎖的で禁欲的な茶室と、庭も眺められる解放的な茶室が設けられています。
目的、人数によって使い分けされたものと思います。