西武大津ショッピングセンターが閉店になるので、足を運びました。

開店から44年。
設計は、モダニズム建築の大御所 菊竹清訓さん。
目に残しておきたかった建築です。


建築家として、
百貨店に個性を出そうとしたすがたが見られます。

階段
なんと言っても、屋外階段。
まるで生き物のようです。
一般建築では裏側に設けることが多い、屋外階段。
百貨店に建築インパクトを与えてようとした、菊竹さんの思いを感じるものです。


□オープンテラス
写真は7階のオープンテラス。各階に外気を感じられるテラスがつくられていました。
しかし、内部側に向けた百貨店の店づくりのためか、現在は七階のみ開放され、スペースの有効活用されずにあります。

2階、3階には立ち入れるもののこのようなデットスペースとなっています。


来店者がオープンデッキと階段を回遊する設計意図だったと思いますが、店舗と一体とした回遊性のつくり方にも課題があり、
このような利用になったのかな、と感じます。

□吹き抜け
7階8階に設けられた吹き抜け。
外からの光が注いでいます。
今の商業施設では、ごく一般的ですが、当時の百貨店では斬新だったのかもしれません。

古くなり、時代に求められる建築と現実の相違から閉店(解体?)となる事例の典型のように思えます。

館内では回顧展が開かれていて、
地域に根づき活気あったものがなくなることは寂しさを伴うものがあります。


大手マンション開発会社が土地建物を取得している報道があり、大津市は商業施設の要望をしています。
大津膳所のこれからの街づくりのあり方が大きく左右されそうです。