聖路加国際病院旧館、
1932年(昭和7年)竣工の病院。

レーモンドをはじめ複数の外国人設計者により、つくられています。
大戦前の昭和初期なので、
外国人設計者を受け入れる社会風土があったのだろうと思います。

瑞々しさを感じる建築です。

病気での重い気持ちを和らげてくれるような病院です。

メンテナンスも丁寧に行われていて、築90年の古さを感じさせません。

薄いピンクの外壁に緑の建具枠。
サッシなので、新築以降に改修されたものです。
竣工当初はどのような建具だったのだろうか、と思います。

塔屋の横縞模様は、
外国人設計ならではのデザイン。

大戦時は、このあたりは空襲被害に合わず、東京では珍しく戦前からの木造建築が残っています。
しかし、それは米軍が終戦後、聖路加病院を占用して利用するため空襲から外したと聞き、米軍の戦略深さを思い知るものです。

運よく残されたこの瑞々しい病院。
末永く後世まで引き継いでいってほしいものだと思います。