日本民藝館、東大駒場キャンパスの近くにあります。
民芸運動の創始者である、柳宗悦が建てた民芸運動の総本山。
■本館
昭和11年(1936年)竣工し、戦火をのがれ築85年になります。

登録有形文化財で、
和洋折衷のモダニズム建築。

外回りは外壁に大谷石が貼られ、蔵のようなどっしりとした外観。

しかし、一歩中に入ると住宅をイメージしてつくったようで、
梁と柱が縦横に細かく構成され、壁には和紙が。

設計には柳が細部までこだわったようで、建築への強い想いが込められているものを感じます。

施設は、美術館ではなく民芸館。
展示分の解説が一切なく、展示分と向き合うことを意図しているようです。

増築された新館は、建築家山下和正さんの設計。
1982年竣工で、築40年を感じさせません。
外観には、グレーのタイルを用いて、
モダンな建築ながら、柳の建築とうまく融合しています。


■西館(旧柳邸)
柳宗悦一家が住んでいた住宅です。
正面には、明治13年(1880年)築の長屋門が移築され、玄関に改修されています。
140年の建築が、今にしっかりと残されています。
こちらも、登録有形文化財。

民芸運動仲間の濱田庄司に長屋門を紹介され、柳はすぐに栃木の現地に行き、購入したそうです。

屋根は石瓦で、
大谷石が600枚あって、
最近行った吹き替え工事では、調達や色合わせが大変だったそうです。