聴竹居と八木邸の違い

建築家藤井厚二が設計した、聴竹居と八木邸ではその意味あいが違ってきます。

聴竹居は藤井厚二氏自身の自邸ということもあって、「住宅はこうあるべき」との思いを実現しています。
結果として、藤井デザインのモデルルームのように住宅となっています。
これが、名作と言われるゆえんでもあります。

それに対して、八木邸
クライアント(建築主)の依頼を受けて設計した住宅。
設計のスタートに大きな違いがあります。

建築主の意向や予算などに沿ったものとなり、見応え満載の聴竹居と比較すると、チャレンジ面では若干控えめなものとなっています。
 
■質の高い住居
聴竹居の2年後に建てられたため、
聴竹居のデザインを踏襲したものもあれば、聴竹居から改善発展したものもある設計になっています。
 
また、施工は、聴竹居と同じ名大工の酒徳金之助が住み込みでつくったそうです。
90年経っても建具が普通に滑り、聴竹居と同様に技術精度が高いことが分かります。