ローゼンゲヴェクス
春にワイン庫の整理をした時に出て来たボトル...はて、こんなの買ってたっけ?
ハッキリ思い出せないのが情けないのだが、ここのピノ・ノワールを買った際についでにポチったものだと思う。
アウグスト・ケッセラー醸造所の2016年産ローゼンゲヴェクス・リースリング・トロッケン。
よく見りゃ「ローゼンゲヴェクス」なんてGG(グローセス・ゲヴェクス)みたいな名が付いて30ユーロもする割には
畑名も記されてないし、「グーツヴァィン」だし、素性の分からない得体の知れない代物である。
そのあたりを確認しようと醸造所やワインショップのHPを確認してみたが
買ってから既に6年も経過しており、該当箇所などとっくの昔に更新されていて情報はどこにも無かった。
ローゼンゲヴェクスなる名称から推測するに、畑はリューデスハイマー・ベルク・ローゼンエックなのだろう。
まだVDPの規格に準拠せず独自の基準・カテゴリーで瓶詰めしていた時期のものだったのか
或いは樹齢が若い木からの収穫だったとか、単にGGに相応しい基準をクリア出来なかったキュヴェなのか
とにかくこの醸造所では、たまにこの畑からのGGを造らない年があるのは以前から知られている。
因みに調べた範囲ではこの「ローゼンゲヴェクス」、2009年や2012年にも造られているようであった。
キャップではなく水色のシール封。軽く黄金色がかったやや暗い色調のイエロー。
香りはナッティーでペトローリーだが、スワーリングすると蜂蜜やブランデー、ココナッツサブレ、
加えてマンゴーや熟したパイナップルなどの果実が顔を覗かせる。
口当たりも蜂蜜感のある肉厚・濃厚な果実味が印象的で、酸は相対的にマイルド。
舌の上にズッシリと乗る苦汁のような収斂感のあるミネラル味とその余韻。
重厚で飲み応えはあるが、もうちょっと繊細さが欲しいところ。尤ももっと瓶熟させると面白いには違いない。
同じラインガウの生産者、ヨゼフ・ライツのEGのイメージかな。
今夜の麻婆豆腐に負けないようにチョイスしたつもりだが、負けないもののさほど合いもせず。
抜栓3日目。相変わらず濃厚でやや甘く苦み走った味わい。
フルボディだが、粘土のように単純に重い訳ではないのでテロワール的には粘土よりも黄土を感じる。
石灰感は無く、千枚岩や粘板岩って感じでもない、エストリッヒあたりのワインに似たテロワール感。88/100
2016 Rosengewaechs Riesling Qualitaetswein trocken
Weingut August Kesseler (Assmannshausen/Rheingau)
A P Nr 22 016 009 17,Alc 12.5%vol