熟成もせず、枯れもせず | 緑家のリースリング日記 ~Probieren geht über Studieren~

熟成もせず、枯れもせず

巷では10連休という羨ましい御仁もおられるが...なんて書いてたら、ウチの次男も10連休なのだという。

それに引き換え、しがない自営業の我が身は2日間休みの後、3日働いてからの4連休、という暦通りの日程。
いやいや、休みが取れるだけでも感謝しなければ...

 

ということでGW前半の初日は、昼酒&昼寝しただけの、な~んにもしない1日を満喫。

そして半分腐ったアル中オヤジが晩酌の相棒に選んだのは、瓶熟20年の

2003年産アイテルスバッハー・カルトホイザーホーフベルク・リースリング・シュペートレーゼ・トロッケン。

 

 

約8割がしっとりした状態良好なコルク。注ぐとグラス壁中程に比較的大粒の気泡がビッシリ付着。

外観は予想外に若く、黄色がかった輝きのあるレモンイエロー。

香りは鉱物的で、当初はパイナップル系の果実を包み込むようなフローラルさもあったが

徐々に鉛筆の芯や軽いペトロール、そしてスパイシーさに凌駕される。

嗅ぎ慣れたモーゼル産リースリングの熟成香とはちょっと毛色が異なる。

 

スマートでアッサリした果実味とそれに見合う量感の酸。舌にピリッと来るスパイシーなミネラル感とその余韻。

重心は中庸だが、ミネラル感の勝ったやや無機質な味わい。

2003ヴィンテージが出た頃のイメージとはちょっとかけ離れた香味だが

20年前とか18年前に開けた際のパッとしなかった状態とさほど変わっていないのかもしれない。

酸もやっぱりマイルドな印象。抜栓2日目はかなり気が抜けて更に無機質な感じ。85/100

 

 

まぁこれは瓶熟させてもあまり良くならない好例のような1本だと思う...そういう意味では残念。

尤も、枯れている感じはまったく無いし、何だかよく解らない謎なリースリング。

もう1本あるので、枯れるのを待ってみるか。

 

2003 Eitelsbacher Karthaeuserhofberg Riesling Spaetlese trocken

Weingut Karthaeuserhof (Trier-Eitelsbach/Ruwer)
A P Nr 3 561 303-09-04,Alc 12%vol